先週の木曜日の18時から、第5回「光マイクロバブル技術特別セミナー」が開催されました。

 今回のテーマは、前回に引き続いて「光マイクロバブル発生技術について(2)」でした。

 まず、新しい塾生の申し込みがあり、その紹介を行いました。

 この方は50歳台半ば、このたびめでたく大手企業を退社されることになり、終生の仕事を新たに立ち上げるために国東下村塾の塾生となって光マイクロバブルのことを勉強されたいという意向が寄せられましたので、それを受諾することにしました。

 より生きがいを求められての選択ですから、小さくない意味があり、私も、それを祝福して協力することにしました。

 真に清々しい決断をなされたことで、本国東下村塾もより意味のある姿になっていくことでしょう。

 さて、この新塾生は遠隔地に住まれており、毎回木曜日の夕方に開催されている「特別セミナー」に参加することはできません。

 そこで、本塾生に対しては、昔でいう「通信教育」を行うことにしました。

 それを今風にいえば、IT教育とでもいうのでしょうか。

 Eメイルやフェイスブック等を活用して教育を行うことを第1段階のツールとする予定です。

 それでは、本特別セミナーの報告を行いましょう。

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 最初は、光マイクロバブル発生装置の誕生秘話についてでした。

 世界中で誰も知らない、そして、その原理も解っていない新たな技術、これを生み出すことは、そう容易なことではありません。

 「そんな無茶な開発をやろうとしても無理ですよ。無駄な努力はやめときなさい!」

 私に上司がおれば、必ず、こういわれたでしょう。

 ところが、私には、その「ありがたい上司」がいませんでした。

 自分で、自分のやるべきことを決めることができました。

 しかし、当時の私のスタッフ(助教授、助手など)にみなさんは、私のやろうとしていることに懐疑的のようでした。

 それでも私のやっていることについては面と向かっての批判はありませんでしたので、そのレベルの理解はなさっていたのでしょう。

 私としては、それまでの河川乱流に関する研究に加えて、新たな水環境浄化に関する研究(「環境水理」ともいう)を2つ目の柱として据えるつもりでした。

 そのきっかけは、ある下水処理技術の開発のための委員会へ参加したことでした。

 この席上で、下水処理プラントの実験水槽の曝気(エアレーション)の方法が問題となりました。

 装置内でエアレーションを行った際に微細気泡が縦長の装置の下まで到達していないのではないか、そのために装置全体の流動が悪く、効率よい水処理ができていないのではないか、この疑念が指摘されていました。

 当時の私は、下水処理に関する専門性は浅かったのですが、装置内の流動に関してはメンバーのみなさんよりは詳しかったので、気泡が装置の上部にみで滞留し、下方には降りてきていないという問題をすぐに理解できましたので、それを指摘しました。

 しかし、何度指摘しても、メンバーのみなさんは、それを認めたくなかったようでしたので、私は、それを可視化する水槽づくりを提案すると、これは、すんなり認められました。

 一目瞭然とはこのことで、私どもの指摘の通り、微細気泡は水槽の上部に滞留しているのみでした。

 こうして、いろいろなやりとりを中小企業の社長さんとやっているうちに、「それなら、先生がもっといいものを開発してください」といわれ、幸か不幸か、私はそれを安請負してしまいました。

 そこで彼らが使用していた、世界中で一番優れているという曝気装置(世界12カ国で特許を取得していた)の解説書を読んでみると、そこに重要な間違いがあることが判明し、その過誤を訂正することで新型の「W型装置」ができ上りました。

 ここで重要なことは、既存の装置の重大な問題点を見つけて、それを改善し、より優れた装置を開発したものの、それはいわゆる「改良発明」だったということでした。

 ですから、その基本は改良前の装置にあり、それを根本的に乗り越えるようなブレイクスルーは実現されていなかったのです。

 この改良点は、わずかに小さくなった100㎛前後のマイクロバブルを一定量発生させたことにありましたが、大きい方では直径数ミリメートルのミリバブルも多くありました。

 しかし、これでは満足できずに、それから毎夜の、そして毎朝までの実験を繰り返すことになりました。

 そして、あっという間に15年余の歳月が流れていきました。

 この模索においては、どのようにしたら光マイクロバブルを発生させることができるのか、その原理的探究がなされていました。

 改良に改良を重なていったのですが、なかなか、その最後の女神の微笑みには至りませんでした。

 後で数えてみると12回もの改良が重ねられ、その間に数度の偶然もあり、その目標を達成することができたのでした。
 
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 今振り返ると、どのようにしたら、直径30㎛前後の光マイクロバブルを発生させることができるのか、その原理を見出すことができるのか、このアプローチが大変であり、そこに到達するには、一歩一歩の改良を重ねるしかなく、それが積み重なることで、最後にブレイクスルーが起こって光マイクロバブルの発生が実現できたというわけでした。

 セミナーでは、この課題を達成するために、一歩一歩の改良を大切にすること、そして成功するまで粘って粘って、自らの思考を洗練化させることが重要であることを示しました。

 その開発までの15年は、今から振り返ると相当に長い年月ですが、しかしながらあっという間の出来事であったとも思え、もしかしたらとても充実していた歳月だったのかもしれませんね。

 それから、1995年に、本マイクロバブル技術を世に問うことになりましたが、それからの四半世紀弱のことを考えると、その充実がさらに豊かに、そしてゆかいになったといってよいでしょう。

 それは、この四半世紀弱の間、女神が微笑み続けてくれたことでもあり、その意味を塾生の方々に理解していただきました。

 もちろん、その時の塾生たちの瞳は、きらりと輝いていましたよ。

 次回は、11月28日(木)18時から、大成研究所セミナー室(TEL:0978-97-2123)で開催することになりました。

 国東・大分の若者、そして全国の若者のみなさん、途中からの参加でもかまいませんので、国東下村塾生になって、ご参集くださることをご検討していただけますと幸いです。

 また、全国の遠方の方には、インターネット通信方式の参加の仕方もありますので、ご検討をよろしくお願いいたします。

 技術を学ぶことに関しては、老若男女を問わずですので、小学生から超高齢者の方々でも対応可能です。

 気軽に、下記まで、ご相談ください。

 info@nanoplanet.co.jp  国東下村塾・塾長 大成博文

 今回も手作りの夕食会がありますよ(つづく)。

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神に花、マリーゴールド(大成研究所前庭にて)