ここ国東半島沖は、優れた天然の漁場です。

 南から黒潮の一部が豊後水道を北上してきて、魚の餌のプランクトンと一緒に魚を育んでいるからです。

 とりわけ、ここの名産は白物魚であり、鯛と蛸は、その代表的魚です。

 そのためか、生きの良い天然の鯛がいつも市場に水揚げされており、それを比較的に安く手に入れることができます。

 ここで「比較的安く」といったのは、地元住民の感覚に基づいたものであり、都会の人にとって、それは驚くほどの値段といえます。

 おそらく、それは3倍から4倍の値段といっても言い過ぎではないでしょう。

 お客さんを迎えて、その鯛の料理を出すことにしました。

 丁度良い鯛があったということで、国東安岐港の競りで家内が買ってきてくれました。

 やや小ぶりでしたが、その写真を示しましょう。

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 体長25~30㎝前後の立派な天然鯛です。

 形も色も、そして体形もよく、「これはおいしそうな鯛です」と家内がいっていました。

 「まずは、刺身で、それから鯛めしと粗の汁もいいね!」

 最近は、家族の一人が、この鯛めしの料理に凝っていますので、作っていただくことになりました。

 ゼッコ(地元にあるレストラン)とはちょっと違った鯛めしができます。

 さて、その味はどうだったでしょうか?

 刺身は、新鮮な鯛特有の弾力と甘味があり、いうことなしの味でした。

 それから、鯛の粗の汁、これもよい鯵が出ていました。

 そして、最後は、特製の鯛めしでした。

 とても上品な味に仕上がっていました。

 後で、これらの鯛の値段を尋ねて見ましたら、それは4枚で1416円であり、まさに驚愕の値段でした。

 もちろん、お客さんは、この素敵な鯛料理に遭遇して、とても喜ばれていました。

 まるで一挙両得の気分になりました。

 お客様には、最高のもてなしができた海の幸でした(つづく)。