「用語の解説(3)- 4-6」を以下に示します。

用語の解説(3)- 4-6

  光マイクロバブルの「3物理現象」:光マイクロバブルの収縮運動、収縮に伴う負電位増加、発光の特性を有する3つの現象のことである。
   
 上記に関連して、教え子さんから、光マイクロバブルの正体と衣に関する質問がきていますので、以下、そのやり取りを解説しておきましょう。

 青字が教え子さん、緑字が筆者です。

 筆者:それは、光マイクロバブルの負電位特性は、光マイクロバブルの正体が身に纏(まと)った衣であるということです。ですから、衣が正体になることはありません。
 光マイクロバブルの正体が、さまざまに振舞うことに衣が正体の形や色を具現化させているわけですから、その正体を究明していくことが本筋といえそうです。

 教え子:そもそも、衣の中身(気体)は何なのでしょうか?。単純に「空気」と言われれば「そうですか」で終わるのですが、空気の主成分は窒素( N2 )78.%。酸素( O2 )が21 %。一方、水はH2O。2相の強力な摩擦により空気と水に何らかの化学的分離(反応)が起こっている。というのは考えすぎでしょうか?

 筆者:教え子殿 コメント、ありがとうございます。この場合、正体が光マイクロバブルであり、その衣が負電位特性という相互関係になります。衣は、その正体を着飾るものですので、その着飾ったものが負電位になるという意味で、この比喩を用いました。このように明解に述べておくとよかったですね。また、空気と水によって、化学反応が起こることについてはご明察の通りです。決して考え過ぎではありません。

 教え子:おはようございます。再度なのですが、煙に巻かれたようでよく理解できませんでした。

 1)衣の中身(気体)は何なのでしょうか?。についてがわかりません。

 2)正体=光マイクロバブル。衣=負電位特性というところがイメージできません。

 3)特に衣はある種の膜だと思うのですが、また、中身は3つのどれかになるはずです。空気か酸素か窒素。

 4)しかしながら、3つ以外の気体であるなら、例の二酸化・・でしょうか?ここはぼやかしても結構ですので、ドクターの見解を小生がわかるようにご教授願います。

 筆者:便宜的に、教え子さんの質問に、番号を付けました。

 まず、物理学的認識において、現象、実体、本質という「三段階理論(武谷三男)」というものがあります。

 私は、この理論を念頭に置いて、「正体と衣」の引用を行いました。

 この場合、まず「現象」として「負電位特性」が私たちの目の前に現れてきます。

 その負電位特性という衣は、光マイクロバブルという「実体」によって生み出されたものということができます。

 すなわち、「実体」である光マイクロバブルが生み出した現象が、負電位特性であり、それを衣に例えたのでした。

 ここで、教え子さんの理解が進まなかったのは、その衣を実体として理解しようとしたことにあります。

 ですから、1)については、衣の中身とは、実体ではなく現象としての「負電位特性」そのものということです。

 2)についても同じことですが、実体は、あくまで光マイクロバブル自身であり、それが作り出す物理的事象、すなわち、現象としての負電位特性があると述べているわけです。

 現象が実体である場合ありますが、現象と実体という認識を持って表していますので、負電位現象が実体になることはありません。

 最初から、このような認識論に基づいて説明していたら、教え子さんも解りやすかったのだと反省していますが、その衣が何か実体としてあるはずだと思ってしまったことで理解しづらくなったのだと思います。

 上記3)に関しても、膜という実体があるのではないかという理解をなさろうとしていますが、そもそもの物理学的認識における理解の仕方に関わるものなので、そのことをよくご理解ください。

 4)についても同じことですが、ここで、教え子さんのいうように、その衣も実体として考えたらどうなるかという認識論に依拠したらどうなるかという問題設定も可能です。

 この場合、気泡の中身は気体(空気でも、窒素、あるいは酸素でもよい)、気体と液体の境界には界面があります。

 ここでは表面張力が働いていますので、その界面を衣と例えようとすれば、それは可能です。

 光マイクロバブルの収縮によって、その内部気体は徐々に高温高圧化していくと、この界面も変化していきます。

 すなわち、その界面を衣と例えたのであれば、その衣は変化して、気体か液体かが判別できないようなものになってしまいます。

 おそらく、それへの変化は、界面(衣)だけに留まらず、正体(内部気体)も、気体か液体化の区別がつかないようになってしまうでしょう。

 そうなると、衣も正体も区別ができなくなって、衣・正体の理論は成りたくなってしまいます。

 そうであれば、この衣・正体の例えがよくないということになりますので、そうではなく、上記のような現象・実体論としての「例え」だとご理解いただけますと幸いに思います。

 それでは、その本質は何か、という問題も出てきますね。

 しかし、それについては、今のところ定かではありません。

 今後しっかりと考究していきたいテーマだと思っています

 このように教え子さんのおかげで、おもしろい考察を行うことができました。

 ありがとうござしました(つづく)。

shasinn
シャインキス(大成研究所セミナー室)