本日は、熱心なトリマーさんから電話の問い合わせがありました。

 どうやら、私どもが開発した装置とは異なるマイクロバブル洗浄装置を使っておられたようで、次のような感想を述べられていました。

 「どうも洗浄能力が低く、いわれるほどに汚れが落ちていない。そのため、シャンプー洗剤をより多く使うとアレルギーや皮膚疾患によくないと思っていますが、いかがでしょうか」

 これに対して、私は、次のように返答しました。

 「ご指摘の通りです。マイクロバブルには洗浄力があるという宣伝で、高価な装置が販売されてきましたが、それには、ほとんど洗浄力がなかったことが、広くトリマーのみなさん方に明らかになってきています。

 これは加圧溶解式という方法でマイクロバブルを発生させる装置ですので、そのマイクロバブルの物理的特性がきちんと説明されていませんでした。

 トップトリマーのお一人のMさんところにも、この種の装置がありましたが、もう長い間使用されていません。

 それでは、なぜ加圧溶解式のマイクロバブルにおいては、ほとんど洗浄力がないのでしょうか。

 その理由は次の3つにあります」

 こういって、それらを次のように解説しました。

 ①そのマイクロバブル自身の負電位が低いために汚れに吸着しない。

 この加圧溶解式(いわゆる「白い泡」)のマイクロバブルの負電位の値は、光マイクロバブルの負電位の値と比較すると半分~3分の1程度しかありません。

 負電位の値が小さいと、そのマイクロバブルは汚れに吸着しませんので、ワンちゃんの汚れを落とすことができません。

 加圧溶解式のマイクロバブルを導入しても、肝心の洗浄力を発揮できないのですから、これではトリマーのみなさんが落胆するのは当たり前、そして、この方式のマイクロバブル装置は高価な割にほとんど洗浄力がないという、あり意味では正当な「評判」が定着していくことになりました。

 「ここまで、マイクロバブルの評判を落としてしまっているのか。これは見過ごすことができない問題だ」

 マイクロバブル技術の創始者として、この定着してしまった悪い評判を光マイクロバブルで挽回することが非常に重要であると思いました。

 ②加圧溶解式装置で発生させたマイクロバブルは、収縮する気泡ではなく、膨張する気泡であることから、その直径は50~60㎛以上の大きなマイクロバブルがほとんどである。

 泡は白いものという固定観念がありますので、この「白い泡」は濃くて小さいと思われがちですが、調べてみるとそうではありません。

 泡が白く見えるのは、小さいからではなく大きいから白く見えるのであって、ここに錯覚があります。

 なぜなら、泡が小さくなっていくと白く見えるのではなく、より透明になって見えなくなってしまう、これが科学的事実なのです。

 泡が大きいと、その表面張力は小さく、泡が割れやすくなります。

 そして表面張力が小さいと、汚れを吸着する力が弱く、被毛に付着することができません。

 ご周知のように、ワンちゃんの被毛の直径は30㎛前後ですので、この白い泡は、その被毛の太さの2~3倍以上にもなり、これでは被毛のなかに入っていけず、無理に入ろうとすれば割れてしまうことさえ起こるでしょう。

 被毛にマイクロバブルが吸着されず、被毛間にも入って行けないとなると、その汚れをきれいにできるはずがありません。

 よく、「マイクロバブルで毛穴の中まできれいに洗浄できる」という過剰な宣伝がなされていますが、毛穴まで到達できないマイクロバブルが、どうして毛穴の中まで洗浄できるのでしょうか。

 みなさん、過剰な宣伝には要注意が必要ですよ!

 このように洗浄力がほとんどない加圧溶解式マイクロバブルの評判は「よくない」ことで定着してしまったからでしょうか、その洗浄力の低さをカバーするために、ある「酵素」を併用するようになったそうです。

 この酵素については不明ですので何ともいえませんので、詳しい論評は避けますが、ある業者が、私どものところに持ち込んできたのが「ある酵素」でした。

 これを少量加えて光マイクロバブルを発生させるとたくさんの泡が発生していました。

 おそらく、この発泡現象を利用して、その洗浄力の無さをカバーしようしたのではないか、このように推察しています。

 洗浄力の低さを泡の出る酵素でカバーせざるをえなかった、これはいわば「苦肉の策」といってよいでしょう。

 ③加圧溶解式のマイクロバブル、すなわわち「白い泡」には、皆無といってもよいほどに生理活性作用はありません。

 ある企業が、この方式の装置を持ち込み、その生理活性作用を調べていただきたいという依頼がありましたので、それをかれらの目の前で詳しく調べたことがありました。

 この白い泡が大量に発生していましたが、それでは血流促進がまったく起こらず、血流には何の変化もありませんでした。

 「この白い泡では、何の生理活性作用もありませんよ」

 というと、その方々は、悔しそうに「癒し系でいきます」と返答していました。

 その白い泡を見た目の「癒し」として売り込むというのですから、これも「苦肉の策」というしかありません。

ーーー 天下の大企業が、その程度ですかと笑われますよ。

 さすがに、ここまでは口に出していいませんでしたが、真にお粗末な言い訳のように聞こえました。
           
 このように洗浄力に乏しい、そして生理活性作用が発揮されない非革新的機能性を有する「マイクロバブル」が出始めたことから、それらと区別をするために「光マイクロバブル」という用語法を用いるようにしました。

 そして、トリマーのみなさんの業界で無くしてしまったマイクロバブルの信用を回復するために、独自の開発と商品化を試みてきました。

 こうして生まれてきたのがマイクロバブルフォーム洗浄・温浴法(「光マイクロバブル洗浄・温浴法」ともいう)なのです。

 この方法では、おかげさまで上記の問題点をすべて解決することで、全国の少なくないトリマーや飼い主さんに喜んでいただけるようになりました。

 この重要な最初の橋頭保を築くことができましたので、これから、トリマーのみなさま方とより一層協力しながら、可能なかぎりの支援をしていこうと思っていますので、どうかよろしくお願いいたします

 この光マイクロバブルの洗浄力、温浴力を通して、トリマーのみなさん、飼い主のみなさんに、これからも大いに喜んでいただくことにしましょう。

 上記の電話をかけてきたトリマーの方には、以上のようなことを丁寧に説明しましたので、とても納得されたようでした。

 これで、私どもの光マイクロバブル洗浄・温浴法のことを深く理解しようとされるトリマーの方が、また一人増えることになりました(つづく)。

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  光マイクロバブルフォーム洗浄温浴中のワンちゃん
(トリマーはTM氏、撮影は、大成由音氏)