道の駅「院内」では、少々たくさん買い過ぎたようですが、これも久しぶりのことでしたから「よし」としましょう。

 なかでも、一番のお気に入りは、櫛野農園の「柚子胡椒」の「極々上」です。

 「極々上」というからには、相当に味が良いのであろうと思って買ってから、すでに5年が経過しますが、今では無くてはならない愛用品です。

 刺身、豆腐、汁物、パスタ類など、使い道が多く、この味に慣れ親しんできました。

 最近も、他社のものを試食してみましたが、これに勝るものはありませんでした。

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柚子胡椒「極々上」(くしの農園)

 「お目当ての『志おや』開店時刻までは、少し時間がありそうなので、まずは、『親玉本舗』に行きましょう」

 道の駅「院内」の帰路、生前の父母が好きだったこのお菓子屋さんで名物の「鬼瓦最中」と「丸房露」を買いに行こうという話になりました。

 これらは、お盆の「お供え物」にしたいという家内の提案でした。

 この時期、親玉本舗では、夏季限定の名物「くず餅」があります。

 素材が良いのでしょうか、しっかり固められた葛切りが、とてもおいしく、これに「きなこ」と糖蜜をかけて食べます。

 値段も、500円と安かったので、相棒の分も含めて白2つと黒(餡が入っている)1つを買いました。

 その写真を示しておきましょう。
 
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くず餅(親玉本舗)
 
 もともと、ここの名物は、「親玉饅頭」と呼ばれる、いわゆる「やぶれ餅」ですが、今回は、それを買いませんでした。

 現在は、3代目がお菓子作りに精魂を傾けておられるようですが、約80年続いている菓子作りの伝統が維持されています。

 子供の頃は、高級なお菓子といえば、この親玉饅頭であり、これを、郷土の名物として広く世に知らしめる必要がありますね。

 次は、宇佐市の郊外の国道10号線沿いにある「もち吉」に寄りました。

 ここは、もともと福岡県飯塚市の本店がありましたが、今や九州山口にまで店舗を拡大するまでに大きくなりました。

 しっかりした餅菓子を作り続けているからファンが多いのでしょう。

 じつは、私もその一人です。

 ここで、甲府の孫たちが好きな餅菓子を買い、ついでに新製品で出ていた「ほうじ茶」のアイスを一つ買って、みんなでその味を試してみました。

 すでに強烈な抹茶味のアイスが出ていますが、これよりは、ややおとなしい味でした。

 こうして、ようやく11時になり、「志おや」に向かいました。

 おなじみの「うなぎ屋」で、墓掃除の後は、ここで「うな重」をいただくのが我が家の定番になっています。

 朝の11時だというのに、店内はすでに満席に近く、かろうじて空き席が一つあるだけでした。

 この時期、お盆前ですから毎年混むようであり、配達係は、足しげく、出前に出かけているようでした。

 真に、景気のよいことだと思い、なんだか私もうれしくなりました。

 しかし、ここで気になったのが「うな重」の値段でした。

 うなぎが貴重品になり、なかなかよいうなぎが手に入らなくなってきたので仕方がないことですが、この調子だと、年に一度の「うなぎ」も簡単に口にすることができなくなりますね。

 例によって、私の相棒は「うな重の特(3700円)」、私どもは「竹(2700円)」を注文しました。

 この「特」と「竹」の違いは、うなぎの大きさと厚みにあったようで、「竹」には、小サイズのうなぎの切身が3枚載っていました。

 しかし、このうな重を一度口にすると、もう値段のことは忘れてしまいます。

 独特のタレとウナギの柔らかさ、やや焦げた風味に圧倒され、そのおいしさに引き込まれてしまうからです。

 山椒の粉をかけると、さらにおいしさが醸し出され、豊かな味になっていました。

 また、やや塩気の効いた「うなぎの肝吸」がよく合い、これによって口のなかのうなぎの味が消えることによって、再びうな重のおいしさを満喫することができました。

 私の場合、かつては相棒と同じく「特」を食べることができましたが、年々、それを格落ちさせないと食べきることができなくなり、今は、2つ下の「竹」になっていました。

 ところが、この「竹」でも、それを食べきるのが難しく、家内もふうふういって食べていましたので、次回は、これを変更せざるを得なくなったようです。

 さて、より下の「梅(2000円)」にするか、それとも、・・・・・。

と考えていたら、良いアイデアが浮かんできました。

 「特」を家内と二人で分け合って食べる、これだと一人あたり1850円となり、竹よりははるかに上等のうなぎの「かば焼き」もいただくことができます。

 帰り際に、家内に、それを提案すると「すばらしいアイデアだ」といつになく褒めていただきました。

 こうして、昼過ぎに「志おや」を出て帰路につくことができました。

 今年の墓掃除、かなりにぎやかな工程でした。

 一緒に連れて帰った父母も、ほくそ笑んでいることでしょう(この稿おわり)。

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うな重の「特」(志おや、宇佐市)