数日前に、関東は梅雨が明けたという報道がありましたが、今日は、それが「元に戻った」ということのようで、珍しい現象が起きています。
台風7号は、九州山口に大雨をもたらしました。
雨が降ると、大地が冷え、たっぷりと水分が供給されます。
しかし、雨が止んで陽が出てくると気温が上がり、30数℃にもなります。
温度差で10℃以上にも達すると、ほとんどの野菜が対応できなくなります。
おまけに、この時期には虫たちが活発に繁殖しますので、野菜にとっては二重、三重の試練を受けることになります。
緑砦館においては、この高温の事態をどう克服するか、これが重要な課題になると思っていました。
そのために、ハウス内の温度を計測していました。
たとえば、梅雨の合間に快晴の日が続くと、ハウス内の温度は急上昇し、35℃、さらには40℃を超えることが珍しくありませんでした。
緑砦館内の通気方法として、東西方向のそれぞれの壁の上部に中型の換気扇が設置されています。
また、窓は、西側の南北の壁面に一つづつ、それから東西の出入り口があります。
これらを駆使してハウス内の気温を上げないように工夫してみましたが、室内外の換気ではハウス内の気温を下げることは、ほとんどできないことが判明しました。
外気が30℃以上あれば、ハウス内がそれ以下になることはなく、滞留した高温気体を外に出すことには限界があり、ハウスには高温気体が滞留してしまうという状況になっていました。
こうなると、せっかく順調に育っていた野菜の成長が止まってしまう、萎れてしまう、枯れてしまうという現象が次々に起こってしまい、しばしの間、移植を控えるということになってしまいました。
さて、この事態を、どうブレイクスルー(打開)するか、その思案の結果、次の3つの対策を講じることにしました。
①室内外の気温、水路内の水温の時間変化を連続的に観測する。
②噴霧をこまめに繰り返し、ハウス内気温を下げる。
③エアコンを設置し、ハウス内気温を制御する。
これらに加えて、換気扇による高温気体の外だし、風が吹いている場合は、窓や入口を開けて換気するなどの対策を検討することになりました。
上記の①と③については、昨日から、その慣らし運転が始まりましたが、本日は終日雨でしたので気温が上がらず、23~24℃の状態でしたので、エアコンによる温度調節は不要でした。
明日は、朝から晴れてくると、その本格的な観測と気温制御を開始しようと思っています。
こうして、緑砦館は、試練の夏を迎えようとしています。
はたして、そのブレイクスルーは可能か、知恵と工夫が試されますね。
ところで、本日は、キュウリを1本とツルムラサキの葉を少しばかり収穫しました。
暑いなかで、育ってくれた野菜なので、やや小ぶりでしたが、私どもにとっては貴重な野菜です。
明日は、その味を確かめてみましょう(つづく)。
紫陽花
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