前回の記事においては、光マイクロバブルとナノバブルの相互関係①のスライドを示して、主としてナノバブルの定性的な特徴の解説を行いました。

 そこで、本記事においては、前者の光マイクロバブルの基本的な特徴を概説することにします。

 すでに示してきたように、光マイクロバブルとは、「直径1~65㎛の自ら収縮するマイクロバブル(新物質)」のことです。

 そして、この光マイクロバブルは、私どもが開発した超高速旋回式マイクロバブル発生装置によって発生可能です(特許取得済み)。

 この世の中で、もっともありふれた物質、それが空気と水です。

 しかし、この両物質には、共通の重要な特徴があります。

 それは、共に、それらが「生物適応物質」であることです。

 この両物質は、長い間、地球の表面上に存在してきましたので、ほとんどの生物が、それらを利用して育つようになりました。

 地球上の生物にとってなくてはならないもの、それが生物適応物質としての「空気と水」なのです。

 しかも、この生物適応物質としてのもう一つの重要な特徴は、一切の副作用をもたらさないことです。

 この特徴によって、空気と水は、生物にやさしく、地球にもやさしい物質になることができました。

 さて、この地球上で最もありふれた物質であり、安全安心を保証する物質、それが空気と水であり、これを用いてさまざまな技術が創製されてきました。

 前回の記事においては、この最もありふれた空気と水が、マイクロバブル化、あるいはナノバブル化することによって新物質になることができるのか、これを問うことにしました。
 
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マイクロバブル化による新物質の創製概念
 
 そこで、空気と水を用いてマイクロバブルを発生させた場合を考えてみましょう。上図は、その概念図です。 

 ここで本質的に重要なことは、マイクロバブル化によって化学反応が起こるか、起こらないかにあります。

 周知のように、空気の成分は窒素と酸素ですから、そのマイクロバブル化によって、単に酸素成分が溶解し、その溶解水において酸素濃度が増加する、これが化学反応が起こらない現象です。

 一方、マイクロバブル化によって「化学反応が起こる」、これが光マイクロバブル現象の本質です。

 この化学反応によって、未知の新物質が創製される、この探究は非常に科学的なロマンに満ちたものでした。

 この新物質とは何か?
 
 この正体を明らかにする前に、非常に重要な解説を加えておきましょう。

 それは、その新物質が有する「革新的機能性」に関することです。

 いくら、新物質の産生といっても、それが革新的な機能物質でなければ、それを踏まえた技術開発は発展を遂げることができなくなってしまいます。

 「単なる機能性」と「革新的機能性」、この両者には大きな差異があります。

 後者の意味は、「技術的なイノベーション」を引き起こすことを可能にするほどの優れた性質であることにあります。

 平易にいえば、光マイクロバブルを発生させることによって、そのなかで化学反応を生起させ、その結果として「革新的な機能性を有する物質」を産み出すことができるようになる、これが重要なのです。

 それは、革新的機能性を有する物質、すなわち、「革新的機能材料」ともいってもよいでしょう。

 また、それは、技術イノベーションを創生させる材料、いわば、未来の生活と産業を創成させる材料であり、これを別名「未来材料」と称することもできるでしょう。 

 光マイクロバブルの大量発生によって、特別の化学反応を生起させることで革新的機能物質を産み出し、それを基礎にして「未来材料」を創成させる、ここに光マイクロバブル技術の本質があるといえるでしょう(つづく)。

yuri
高砂百合