食通の友人から、「シソには4、5種類がある」と聞いていましたので、それらを探し続けていましたが、ようやく見つけることができました。

 以下に、5種類のシソを示します。

 1)青シソ
 2)赤シソ
 3)青ちりめんシソ
 4)赤ちりめんシソ
 5)カタメンシソ(ウラアカ)

 このうち、1)、3)、4)は、すでに手に入っていますので、残りを手配しようと思っています。

 また、1)の青シソの若葉のことを「大葉」というのだそうです。

 「大葉」と「青ちりめんシソ」の違いは、前者には、凹凸の襞(ひだ)がなく、また葉先のギザギザの切れ込みが小さいことにあるようです。

 その味については、甲乙つけがたく、共にすばらしく、香りや歯切れの良さが特徴的です。

 また、江戸前の寿司文化が発達した東京では、古くからシソを好んで食べる習慣があり、なくてはならない食材のひとつになっています。

 しかし、これまでの「シソの食文化史」においては、シソは常に添え物、混ぜ物でしかなく、ほとんど主役の座を務めたことがありません。

 わずかに、「天ぷら」にされた時は、単体としての特徴を発揮できていますが、それとて他の野菜と一緒になって食卓に登場する程度のことに留まっています。

 それは、なぜであろうか?

 この「シソ考」にあたり、最初に浮かんできたのが、この疑問であった。

 シソは刺身の下によく置かれてでてきますが、これは、シソには殺菌効果がある(生の場合は、ほとんどないようであるが)、見栄えがよいなどの理由によるものらしい。

 しかし、刺身は食べても、そのシソがよく食べ残されています。

 これは、刺身ほどにシソがおいしくないからであり、そのおいしさが刺身以上であれば、シソから先に食べられるはずです。

 その意味で、シソは常に脇役、場合によっては、味付け、香り付けの裏方的役割を演じ続けてきたといってもよいでしょう。

 それでは、この脇役から主役への転換は、どのようにしたら可能になるのでしょうか?

 これを究明することが、緑砦館における当面の重点課題の一つになっていますので、それを「緑砦館シソ物語」と呼ぶことにしましょう。

 その第1は、シソとしての存在感をますます引き出すことです。シソの特徴は、独特の風味と香りにあります。

 これをどう引き出せばよいのか、これを基本から考えてみると、何といってもシソ自体が有する本来の成長力をいかんなく発揮させることです。

 たとえば、シソの露地栽培がなされていますが、今頃ですと、その背丈は高々20~30㎝程度です。

 その葉っぱも葉の長さで10㎝程度でしょうか。

 これがシソの成長に関する常識であり、もっと肥料や水をかけねばならないと思うことになります。

 ところが、同じ種で育ったシソが、別の方法では(たとえば光マイクロバブル水耕栽培)、その背丈が80㎝になっていたとすれば、これは明らかに後者の方において成長促進がなされていることになります。

 その背丈が2、3倍も違えば、これは明らかに成長に関する根本的な違いが生まれ、後者においては、シソ本来の成長力が誘起された事態が起こったということができるでしょう。

 「よく成長した野菜はおいしい」

 これに異論を唱える人はいないでしょう。

 シソも同じで、生物本来の成長力が発揮されたシソは真においしい、これは十分に成り立つ話であり、その意味でも、この成長力をいかに発揮させるか、これがまず大切になります。

 植物の成長は、光合成によってなされますので、これを活発化させて、次々に細胞分裂を繰り返させ、養分や旨み成分を蓄積させていくことが重要です。

 第2は、格別の「おいしさ」を産み出す栽培法を確立することです。

 このおいしさに関する要素は、次のように分類されます。

 ①甘み        強い 5 ・・・・・3・・・ 弱い 1  
 ②酸味        弱い 5 ・・・・3・・・・ 強い 1
 ③苦み        弱い 5 ・・・・・3・・・ 強い 1
 ④えぐみ・いやみ   弱い 5 ・・・・・3・・・ 強い 1
 ⑤塩味        弱い 5 ・・・・・3・・・ 強い 1
 ⑥旨み        強い 5 ・・・・・3・・・ 弱い 1
 ⑦渋味        弱い 5 ・・・・・3・・・ 強い 1
 ⑧柔らかみ      強い 5 ・・・・・3・・・ 弱い 1
 ⑨みずみずしさ    強い 5 ・・・・・3・・・ 弱い 1
 ⑩香り        強い 5 ・・・・・3・・・ 弱い 1

 ①~⑦は一般的にいわれている指標ですが、それらに⑧~⑩を加えることにしました。

 また、それぞれの指標において5段階の水準を設け、その総合点でおいしさを表現することにしました。
 
 これは、いまだかつて、どこでもなされていない味評価法ですので、「マイクロバブル博士方式の味評価法」と定義しておきましょう。

 そこで、市販の青シソについて、私なりの味評価をしておきましょう。そこに該当する部分を赤の丸印で示します。

 この市販のシソとの味比較において、「格別のおいしさ」とは、上記の図でいうと、左側、すなわち数値表せば4~5、あるいはそれ以上に位置する水準のものに相当するといってよいでしょう。

 そうであれば、市販されているシソとの違いは明確になり、消費者は自ずと「格別においしいシソ」の方を選択するようになるでしょう。

 もっとわかりやすい表現法を用いれば、「これは旨いといって思わす膝を叩く」、あるいは、「唸り声が出るほどに感激する」、さらには、「それを食べ終わった直後に、また食べたくなる」、このような事態が生まれるほどのことだといってもよいでしょう。
 
 このような「格別の味のシソ」こそ特別のシソであり、これを実現させる必要があります。

 第3は、その成長力、そして風味や香りもを損なわせてしまう成分を徹底的に除去することです。

 これについては、次回により詳しく解説を試みることにしましょう(つづく)。

シソの苗
青シソ(大葉)の苗