先日、隠岐の島の知夫里島の漁師の方から、立派な岩ガキが届きました。

 知夫里島は、島根県沖ノ島諸島の南側にある島です。

 漁業を中心にして島の産業が成立し、その水産物を生かした魅力的な「お土産」も見かけました。

 岩ガキとは、清浄な海で養殖されているカキのことであり、通常は3年ほどかかって出荷されています。

 周知のように、清浄な海には、カキの餌である植物プランクトンの発生量が少ないことから、カキに付着する細菌が少なく、夏でも岩ガキを生で食べることができます。

 しかし、岩ガキの難点は、それが出荷サイズにまで育つのに約3年という長期間を有することにあります。

 「ここを何とか改善できないか?」

 これが、相談に来られた方の切実で重要な問題意識でした。

 「その改善は、可能ですよ!」

 続いて、その返答の後に解説した内容を、以下に要約しておきましょう。

 ①養殖期間の短縮問題を可能にするには、岩ガキの稚貝段階において光マイクロバブルをたっぷり供給することによって、その稚貝の体質改善を行うことが最も重要である。

 ②稚貝段階において成長促進を遂げるようになった貝は、成貝になるまで成長を持続させることができるようになる。

 ③装置の配備に関しては、可能な予算の範囲で検討するのがよい。

 たとえば、予算が限られているのであれば、その範囲内でいかに工夫し、最大限の効果を出せるようにすることが重要である。

 この実践においては、四国のアコヤガイの生育に関して、みごとな成果を出して、組合員のみなさんに羨ましがられた漁協幹部の事例を紹介した。

 かれは、最小限の光マイクロバブル装置を購入し、それを自宅前の水槽に設置した。

 毎夕、沖からアコヤガイの網詰めセットを持ち帰り、それを水槽に入れて一晩、マイクロバブルを供給し、それを沖に戻した。

 これを毎日繰り返し、周囲が驚くほどのアコヤガイの成長を得た。

 この話は、真に教訓的であり、必要なのは、「お金」の量ではなく、それをカバーすることが可能な工夫であることを如実に示しています。

 さて、その知夫里島の岩ガキを示しておきましょう。

 同封されていたパンフレットのなかに、「酒蒸し」がおいしいと書かれていましたので、それができ上ったときの写真です。
 
okiiwagaki
知夫里島の岩ガキ

 その味は、おいしく、少しも渋みや苦みはありませんでした。

 また、岩ガキ固有の風味もかなりありました。

 しかし、欲をいえば、次のような改善点があるのではないかと思いました。

 ①身の成長がさらに促進されるともっとよい。

 殻の成長よりも身の成長が先行するようにできるとさらに良くなる。

 ②身の旨み成分をより多く持たせるともっとおいしくなる(アミノ酸の旨み成分を増やす)。

 白い身の部分をより成長させる。

 カキ漁師のHさん、おいしい岩ガキをありがとうございました。

 熱く御礼を申し上げます。

 ますますのご発展を祈念いたします。