緑砦館における2つめの吃驚現象は、クレソンでした。

 昨年の12月30日の夕方、空港近くの道の駅「武蔵」でクレソンを見つけました。

 一袋100円のクレソンが2つあり、その一つを購入しました。

 翌日に、その袋のなかを調べると25本の茎と葉があり、それを小型栽培装置に入植しました。

 この成長がすばらしく、すべてのクレソンから根が生えてきて、みるみるうちに大きくなりました。

 「ひょっとしたらたくさん育てることができるのではないか?」

と思い始めた矢先、クレソンの若葉にアブラムシが寄生していました。

 手でつぶし、水をかけて、その除去を試みましたが、なかなか完璧な除去はできませんでした。

 そのうち、さらにアブラムシがますます増えてきましたので、これをGFH3からGFH2に移動するとともに、新たなクレソン水槽(後にクレソン水槽1と呼ぶようになった)を屋外に設置する準備を始めました。

 幸いにも、FRP製の丁度良い中型水槽があり、これに光マイクロバブル装置を設置しました。

 ここに、クレソンを順次移植しているうちに、すぐに1.2×0.9mの水面がクレソンで覆われるようになりました。

 「何事も楽しく、ゆかいに」

   これが私流のやり方ですので、

 「これは、『わらしべ長者』の物語によく似ている」

ことに気づきました。

 「せっかく、楽しくやっているので、これに準えてみよう!」

 こう思って比較をしてみると、ますますゆかいになり、水槽が一つでは、

 「これでは、到底、すぐに足りなくなる」

と思うようになり、その水槽を徐々に増やしていきました。

 今やクレソン水槽はNo.1~4までと4つになり、その量的拡大を遂げることができました。

 そして数日前から、いずれの水槽においても、クレソンがよく育っていることが確認できましたので、これをさらに発展させるために、それらに西日を避ける遮光ネットを被せました。

 これで、一部に色づきが悪かった部分も解消されたようで、その濃い緑の色合いもよくなってきました。

 これには、山口県西部にある弁天池に自生していたクレソンが、日陰のなかで育っていたことがヒントになりました。

 ここまでで、量的には当面できるだけのことは遂行してきましたので、今度は、「量から質への転換」、すなわち、「味の変化」を待っていました。

 「この水槽のクレソンは、やけに色合いがよいね」

 それまで一度も収穫をしたことがなかった水槽であり、その立派さに吃驚するとともにううれしさを覚えました。

 「早くも、重要な変化が起きたのか?」 

 早速、このクレソンを収穫し、味評価を行って、二度目の「吃驚現象」が襲いかかってきました。

 「やわらかい、しかし、張りがある、香りもしっかりしている、なんといってもシャキシャキ感がよい、嫌味がなく、ピュアで純粋な旨さがしみ出てくる」

 これぞ私が求めていた、いや求めていた以上の味でした。

 「とうとう、ここまできたか!」

 一袋100円のクレソンから始まり、これを10倍、100倍、いやそれ以上にすることができるのか、これがブレイクスルーの壁になっていましたが、いよいよ、それを試すときがきたと思っていました。

 その矢先、先週の土曜日に第13回ナノプラネットゼミが開催され、大成研究所の発足記念に内輪で食事会を開催しました。

 国東市にあるゼッコという馴染の和風レストランが、その食事会の場所でした。

 オーナー兼シェフのNさんは以前からの知り合いであり、そこに出かける前に、お土産に野菜を持っていくことを思い立ち、出かける直前にあわてて収穫していただきました。

 ここで、時間がないから、野菜を持って行くことを諦めていたら、次の話はありませんでした。

 物事とは、ふしぎなものですね。

 ここまでは何も起こらなかったのですが、その後シェフから電話がかかってきて、私どもの野菜を推薦するから、東京の有名な料理長にサンプルとして送付していただけないかという依頼がありました。

 どうやら、かなりの規模の食事会のようで、これが毎年数回、全国各地で開催されているとのことでした。

 因みに、その1泊2日の参加費が20万円弱だそうで、とても私ども庶民とは異なる別世界のようですが、世のなかには、このような宴もあるのですね。

 こんなわけで、この宴の料理を主宰している料理長のところに至急、野菜を送付することになりました。

 そこで、ご推薦の野菜のほかに、他の野菜も入れてよいということだったので、そのなかにクレソンを滑り込ませました。

 このような事情で、まだ試験段階ですが、これによって、クレソンを始めとして光マイクロバブル野菜の真価が早くも問われることになりました。

 ここで、味変化が起きたクレソンが注目されるようになると、この緑砦館物語は、よりおもしろくて、ゆかいな方向に展開することになりそうですね。

 緑砦館物語の第2話、これを契機にして、その小さくないブレイクスルーが起こるとよいですね
(つづく)。

kureson-2
クレソン(クレソン水槽2)