いよいよ、私を変えた5つ目のエピソードになりましたね。

 それは「ゴールドクラウン現象」です。

 この現象の起源は、山口県の岩国市にある老舗の酒屋の話にまで遡ります。

 かつては山口県でトップであった酒造メーカーが、徐々に不振に陥り、なんとか再起をしたいと、さまざまな努力がなされていたときでした。

 このときの詳しい経緯はすでに述べてきましたので、ここでは省略しますが、起死回生とはこのことでしょうか、社運を賭けて大型の光マイクロバブル装置の導入を決めます。

 この決断が功を奏し、その年から、モンドセレクション最高金賞を初めて受賞し、国内でも全国酒類コンクールにおいても第1位となり、文字通りの国内外での最高水準に達することができました。
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最初の頃の受賞記念ポスター

 これらが可能になったのは、大型の光マイクロバブル装置の導入とそれを使いこなした杜氏のアイデアが優れていたことにありました。

 この国内外における快挙を称え、紹介するために、どうするか、これをあれこれと考え続け、ようやくひらめいたのが、「ゴールドクラウン」という表題でした。

 直訳すれば「金の冠」ですが、この酒造メーカーのかつての主力商品に「金冠黒松」がありましたので、これから「金冠」を文字って「ゴールドクラウン」としました。

 本ブログの場合、直接の固有名詞で書く場合は特別な時のみであり、間接的な表現として、「それとなくわかる」程度の用語を用いることにしていますので、これもその方式にしたがったものでした。

 これらの栄冠に輝いたのはM酒造(岩国市)の大吟醸酒「錦」です。

 この快進撃は翌年以降も続き、上述のように、それ以来、モンドセレクション最高金賞の8連覇を達成しました。

 一方、国内においては全国的な酒類コンクールにおいて「歴代一位」という栄誉ある称号をいただくことになりました。

 その度に、この快挙について「ゴールドクラウン」としての記事を書き続けることになり、それはとても「素敵な現象」として認識されるようになりました。

 そこで、この「ゴールドクラウン現象」の原型がほぼでき上ったといえますが、その特徴は以下の通りでした。

 ①国内外のコンテストで第1位となり、それを持続できる。

 ②思いもよらない吃驚現象が出現し、それが人々に感動を与える。

 ③当事者にやる気を起こさせ、本人と周囲の人々の力で再生が可能となる。

 ④人々に重要な影響を与え、逸話や伝説になっていく。

 これで、ゴールドクラウン現象の概念がほぼ確立し、この概念に基づいて、その現象の可否を検討することになりました(つづく)。


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                快晴の日の小城山