今回は、マイクロバブルフォームが、抜群の洗浄力アップを可能にする理由についてやさしく解説していくことにしましょう。

 「マイクロバブルフォーム」とは、少量の界面活性剤を含む液体のなかで、超高速旋回式マイクロバブル発生装置を用いて「光マイクロバブル」を発生させた際に発生する、極小で大量の泡(フォーム)のことです。

 すでに述べてきたように、このマイクロバブルフォームの特徴を、もう一度整理して示しておきましょう。

 ①非常に小さく、その直径は、50~60㎛、すなわち1/20mmです。1㎜を20に分割した場合の1つ分ですから、いかに小さいかがよく解ります。

 実際には、それが小さいために白い綿や降り積もった雪のように見えてしまいます。

 このサイズの泡を大量に、しかも簡単に発生させることができますので、ここから、とてもすばらしいことが起こるようになります。

 
②泡同士が互いに反発し合い、そのほとんどが吸着していないことです。

 これはマイクロバブルフォームがマイナスの電位を有していて、互いに反発し合って吸着しないことが観察されています(前記事で示したマイクロスコープ画像でも明らかである)。

 それでは、負電位を有して互いに反発し合いながら存在することが、どうして洗浄力のアップに結び付くのでしょうか?

 これについても、後ほど詳しく解説を試みます。

 ③マイクロバブルフォームが瞬時に大量に形成されることです。これも、抜群の洗浄力の発揮に重要な作用効果を示すことができます。

 これらを「マイクロバブルフォームによる洗浄力アップの3要素」と呼ぶことにしています。

 そこで、この3要素について詳しく解説を加えていきましょう。

 ①のマイクロバブルフォームの直径が50~60㎛と非常に小さいことは、それだけ、個々のマイクロバブルフォームの表面張力が大きいということを意味しています。

 周知のように、各種の汚れは泡によって洗浄されます。実際には、泡の表面張力によって汚れを剥がし、落とすことによって洗浄されるという仕組みです。

 シャンプーで頭を洗う際に、泡立ちがよくないと汚れが落ちないことは、みなさん、よくご存知のことだと思われます。

 その洗浄においては、泡は小さいほど表面張力が大きくなりますので、それだけ、汚れを洗浄する能力がアップすることになります。

 ここで重要なことは、その泡の表面張力の大きさが単位長さあたりではなく、単位面積あたりで決まることです。

 この問題を解りやすく解説するために、通常のシャンプー泡との比較を行うことにしましょう。

 この場合、通常の泡とは、手でごしごしして造る際の泡のことであり、その大きさは約500㎛、すなわち、0.5㎜ほどの直径を有しています。

 マイクロバブルフォームの直径は50㎛ですから、この通常の泡とは、その直径において10倍ちがうことになります。

 ところが、汚れを落とす力、すなわち表面張力は単位面積あたりの表面エネルギーとして定義されますので、それを踏まえますと直径で10倍ちがうことは、その表面張力においては100倍ちがうことになります。

 ここで表面張力の大きさは「洗浄力」とみなしてよいことから、マイクロバブルフォームの洗浄力は、通常の泡と比較すると約100倍の洗浄力を有しているといえます。

 それらを以下のように整理しておきましょう。

           マイクロバブルフォーム     通常の泡

   直径           50㎛          500㎛

   表面張力          100倍          1倍

   洗浄力           100倍           1倍

  この比較からも明らかなように、各種の洗浄において泡のサイズを小さくすることが、いかに大切であり、洗浄力の大幅アップに結び付くのかがよくお解りになったと思います。

 ですから、シャンプーメーカーは、シャンプーのなかに有効成分を混入させると同時に、いかに小さい泡を造り出すかについて知恵と工夫を凝らすことに懸命になってきたのです。

 しかし、それはなかなか容易なことではなく、それが未解決のままで今日に至っていたのでした(つづく)。

マイクロバブルフォーム1122
マイクロバブルフォーム洗浄中のワンちゃん