師走になると時間があっという間に過ぎてしまいます。

 まだ余裕があると思っていたら、いつのまにか大晦日になってしまいました。

 月並みですが、みなさまと同じように、本ブログの記事とともに2017年を振り返ってみましょう。

 丁度1年前の2016年の末は、ある実験の報告をしていました。まだ、予備の室内実験の段階でしたが、この二度にわたる実験が上手くいって、その後は、大規模な実証プラントの製作に至りました。

 もちろん、この実証プラントにおいては、さまざまな工夫を加えたことにより、さらに良い結果をもたらすことになりました。

 具体的には、この30年間、一度も達成できなかった目標値を軽く超えて、ほとんど極限に近い域にまで達成したといってもよいほどの結果を生み出すことになりました。

 この結果は、この実証プラントの導入者を喜ばせ、さらに、これに関連した新たな実証の枠を拡大させることにも結び付いていきました。

 真に、今年は幸先の良いスタートを切ることになりました。

 また、この成功は、今年の後半に始まった緑砦館(大成研究所を含む)建設の下支えにもなったことから重要な意味もありました。

 3月からは、内輪の勉強会「ナノプラネットゼミ」が始まりました。月1回のペースで、それぞれが毎回話題提供を兼ねてのプレゼンテーションを行うことによって、研究心、プレゼン力の養成に努めました。

 以来、今月で第10回を重ね、すっかり、この勉強スタイルが定着してきました。途中からは、外部の参加者も増え、楽しい勉強の場が形成されるようになりました。

 4月には、大阪で大規模な展示会(バリアフリー2017)に参加し、私どもが研究開発してきた製品を披露させていただくことになりました。

 おかげさまで、この介護足浴装置は、学会や専門領域での発表会においても好評でした。

 また、この月には、熊本・大分地方において大地震があり、多くの方々が被害を受けることになりました。

 この地震は、国東地方にまでは及ばず、被害を受けることはありませんでしたが、これが契機となり、私どもの緑砦館建築にも重要な影響を与えることになりました。

 それは、軽度ではありましたが、地震を経験した別府に住む身内と共同で住宅を建築する案が持ち上がり、それが緑砦館建築の契機になったことでした。

 しかし、この案は諸事情によって実現しませんでしたが、せっかく建築プランを考えたのだからと、それを継続して検討していたことが幸いでした。

 結局、上記の好転もあって、5月中にほぼ緑砦館の基本計画ができ上り、6月には、その基礎工事の着工に漕ぎ告げることができました。

 この工事においては、まず南棟(主要な研究所の部分)が9月に竣工し、続いて10月下旬に北棟(住居と研究所の研究室2)ができ上りました。

 そして、この12月に下旬に、最後の緑砦館植物工場(GFH3)が建築され、ようやくほぼ完成するに至りました。

 この間の緑砦館の建築の過程については、別稿で認めてきた通りです。

 重要なことは、T高専を退職して五年余が経過するなかで、次なる拠点としての研究所の設置が可能になったことにありました。

 この間、設計に携わっていただいたプラスエム設計のDさん、大工さん、左官屋さんほか専門業者のみなさまに、さまざまな支援と協力をいただきました。

 ここに深く、感謝申し上げます。

 さて、大成研究所としては、研究室や実験室などのハード面が整ってきましたので、来年からは、その中身を充実させていくことになります。

 また、緑砦館植物ハウスにおいては、その実証実験が始まります。

 どこまで、生産性を高め、ユニーク野菜や植物の栽培が可能になるか、その事業化水準における実践的な検討が行われるようになります。

 その意味で、研究所設立の意義と意味は小さくなく、来る2018年は、その最初から真価が問われることになるでしょう。
 
 それではみなさん、ご幸福で楽しい、よいお年を迎えください。

akamura1222
散歩の途中で