私の日曜日の楽しみは、夕方18時からNHK大河ドラマを、そして21時からNHKBSで韓国ドラマ『オクニョ』を視ることです。

 いつのまにか、テレビをほとんど見なくなりましたので、日曜日の、その時間帯は、私にとってのテレビのゴールデンタイムといってよいでしょう。

 これまで、韓国ドラマにおいては、イ・ビョンフン監督の番組を必ずといってよいほど視ることにしています。

 古くは、『ホジュン』、『チャングムの誓い』、『トンイ』など、そして前回の『馬医』と、その視聴歴はかなり長く、いつのまにか相当なファンになってしまいました。

 今回の『オクニョ』も、今週で丁度中盤を迎えたころでしょうか。

 その物語の展開がおもしろくなってきました。

 いつもワクワクしながら、この番組を家内と一緒に拝聴していますので、その「魅力とおもしろさ」を考えてみることにしました。

 その第1は、番組時間が60分と長いことです。

 日本では、いつのまにか45分番組が最長となり、これだと番組が始まってから30分程度で山場が設定され、その流れが45分まで続くという演出になっています。

 ところが、60分番組だと、この山場を2つ持ってくることができます。

 まず最初の30分で、前回の放送分の持続と展開があり、それを過ぎたあたりから、新たな事態を迎え、そして2つ目の山場が45分前後にやってきます。

 そろそろ最後の山場かと思って時計を見ると、必ずといってよいほど45分あたりを示していますので、シナリオもそれを意識して書かれているのでしょう。

 NHKの大河ドラマは45分、そして韓国ドラマは60分ですが、これをいつも同じ日に見ていますので、どうしても前者の方において、物足りなさを覚えてしまいます。

 この放送時間の違い、それぞれ一長一短があるのでしょうが、この2番組を比較するかぎりにおいては、どうも、後者の方が、そのドラマの魅力を引き出しやすいのではないかと思っています。

 第2は、そのテーマの設定が優れていることにあります。

 イ・ビョンフン監督は、韓国の歴史ドラマづくりを得意としていますが、そこには、いずれのドラマにも共通する特徴があります。

 それは、歴史的背景や事実を踏まえながらも、その主人公の描き方に創意が込められていることにあります。

 たとえば、ある歴史文書のなかで、主人公に相当する人物が実在していたしますと、その主人公を豊かに想像し、その人物像が鮮やかに描き出されることに巧みに成功されていると思います。

 主人公が知的で人間味に溢れ、不正や権力に真っ向から立ち向かうことによって、みごとに成長していく様子が描かれていく様子がおもしろいといってよいでしょう。

 そして、韓国ドラマの重要な特徴として、正義の味方と不正義派が明確であり、この白黒が真っ向から対決し、二転三転しながら、最後には決着がつくという展開に結びついていきます。

 権力を弄し、悪だくみを駆使しても、最後には、知恵と工夫で、それらを打ち負かし行く、これが痛快であり、ここに、その物語のおもしろさがあるのではないかと思います。

 第3は、その主人公の個性の豊かさと魅力にあります。

 これについては、次回で詳しく述べることにしましょう(つづく)。

rabennda-
                           ラベンダーセージ