去る27日に、第26回マイクロバブル研究会が開催されました。

 まず、S会員から、2つの取組についての報告がありました。

 その第1は、野菜の栽培において、今年の夏は、あまり芳しくなかったことについてでした。
 
 この改善について、あれこれと相当なご苦労をなされたそうで、この問題解明、さらには、その解決法についても討議を深めることができました。

 もともと野菜を含む植物の栽培においては、夏の時期には高温障害が、冬には低温障害が起こることがよく知られています。

 周知のように、これは、温度が高すぎて、あるいは低すぎて成長が停止される現象のことです。

 これらの成長阻害をどのように改善、そして克服するのか、これを巡っての議論となりました。

 そこで、少し前に起きた夏場における高温障害に絞って、その議論を紹介しましょう。

 この場合、ハウスでの水耕栽培ですから、そこでの気温と水温が問題になります。

 前者は、朝方で25℃、昼間には最高で45℃にもなります。

 また、後者は、タンク内の液肥からの送水になりますので、早朝の水温は25℃程度になります。

 問題は、朝から昼にかけて、この液肥の温度が栽培ベッド上において何度になるのか、にあります。

 その際、ベッド上、すなわち根の温度が、気温の影響を受けるのか、それとも液体の影響を受けるのか、このいずれかが重要な問題になります。

 液肥が、間欠的一定時間しか送水されないのであれば、次の送水時間までは気温の影響をより受けやすくなります。

 また、根の大半が水中にあるのか、それとも気体中に晒されているのかも重要な問題になるでしょう。

 そして、最も重要な問題は、この植物において高温障害を起こる温度がいくらで、その影響因子として気体と液体のいずれが大きな影響を与えているのか、それを突き止める必要があることです。

 一般に、気体は温まりやすく、冷めやすい、反対に液体は、温まりにくく冷めにくいので、どうやら、この高温障害と低温障害においては、それぞれの制御法を工夫することが必要ではないかということで、議論が集約されることになりました。

 季節ごとに栽培生産額が大きく異なるのですから、それに応じた栽培法の工夫が必要であり、それがなされていないところに小さくない問題点があることが浮き彫りになりました。

 続いて、もう一つの結果についての報告がありました。

 こちらの方は、最初から順調に生育し、病気もなく、その収穫も非常によかったとのことでした。

 今後、その実の収穫物を詳しく調べてみることになりました。

 また、会員の近況報告の中で、M会員が新たに研究所の建屋を設けられたこと、また、私の方も研究所の竣工がまもなくであり、この2つの発足を記念して、次回の研究会において次の企画を行うことになりました。

 第27回マイクロバブル研究会

 日時:2017年10月25日(水)18:00~20:00
 場所:大成研究所セミナー室(〒873-0432 大分県国東市武蔵町向陽台12-2)
 問合せ先:株式会社ナノプラネット研究所内 マイクロバブル研究会事務局 TEL:097-64-8155
        参加希望の方は、お電話での申し込みをよろしくお願いいたします。

 プログラム

 
研究会員からの報告

 話題提供 「自然素材研究所がめざすもの」 自然素材研究所 松井武明 
 
 記念講演 「地域再生の方法と課題」 大成研究所 大成博文

 記念コンサート ソプラノ 大成京子

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                    大成研究所セミナー室の西側壁
         (スクリーンとしても利用できるように滑らかに仕上げていただきました)