下記の日程で第7回ナノプラネットゼミが無事終了しました。台風18号接近のために、急遽、1日繰り上げての開催となりました。

 以下、当日の開催プログラムを示します。

 日時:2017年9月16日(土)09:00~12:30

 場所:(株)ナノプラネット研究所会議室

 主催:(株)ナノプラネット研究所、(株)ナノプラネット

 参加料:無料

 プログラム

 09:00~09:30 ①「東京の野菜事情」 大成 萌
 09:30~10:00 ②「光とは何か」 大成水晶
 10:00~10:10 休憩
 10:10~10:40 ③「植物工場の動向」 大成由音
 10:40~11:10 ④「平安時代の男性衣装」 松井武明
 11:10~11:40 ⑤「最近沖縄15の印象」 大成博文
 11:40~12:10 総合討論


 ①は大変興味深い、そしておもしろい話題提供でした。東京は銀座の有名なI文具店のビルの7階に野菜工場があり、そこで育てた野菜を食べさせるところがあるそうです。

 物は試しと、この野菜レストランにいって一皿野菜を試食しようとしたそうです。

 しかし、その一皿の値段がなんと1600円であったことから、止む無く、それは見るだけに終わりました。

 残念ながら、その味を確かめることもできなかったそうですが、それだけ高嶺の花の野菜だったのでしょう。

 しかし、とうとう花の都の銀座に、こうして野菜を食べさせる時代がやってきたこと、これには、時代の変化を覚えざるを得ませんね。

 さて、この野菜レストランの寿命はどうか、珍しがり屋の東京都民が、これをこよなく愛するようになるのか、これから、しばらくの間、注視していく必要があるように思いました。

 ②では、光とは何かに関する原理的な説明に関する報告がなされました。

 光の波長に関するニュートンの研究成果の説明から始まり、太陽や最新のブラックホールの光と温度に関する報告もありました。

 また、光を放つ際に放射される物質であるガンマ線、X線、紫外線、赤外線などの説明もなされました。

 さらに光の色と温度の関係についても話題が集中し、ホットな議論がなされました。

 ③については、1)アジア型、2)ヨーロッパ型、3)アメリカ型の3つに分けての植物工場の動向が詳しく説明されました。

 1)では、食の安全性が重視され、シンガポールなどでは、富裕層を中心に高価であっても安全性を確保できる野菜が求められている。

 2)では、オランダで開発された高効率型の植物工場で栽培された野菜の生産と販売がなされている。

 3)では、これまでの大規模植物工場から、ビルの屋上など小規模な植物工場への指向が強まり、必要な時に必要な分だけを生産するという無駄の少ない栽培法が検討されている。

 これらは、1):食の安全型、2):効率型、3):地産地消型の3つとしても分類可能です。

 さて、日本は、とりわけ沖縄は、この3つの分類に、どう当てはまるのか、これを巡って大いに議論が展開されました。

 日本では、これまで1)と2)が指向されてきましたが、3)については、大規模化しないと経営が成り立たないという発想の下で、1000坪程度の大規模化指向が流布されてきました。

 これによって、当然のことながら大規模な初期投資が必要になり、その償還も20年と長くなってしまうというジレンマに陥っていました。

 ある大手企業の担当者の分析によれば、「従来の大規模植物工場は99%が失敗しているといってもよい」という見解まで示される昨今ですが、この指向は、明らかに上記の3)型とは異なっています。

 世界の動向は、1)~3)に向かっていますが、日本では、4)大規模型によって、1)と2)を実現しようとしてきたことに小さくない相違があるように思われます。

 また、一方で、実際には、大規模な設備投資を投入することは簡単なことではないので、上記3)型の導入が実施され始めていることも無視できない傾向ということができるでしょう。

 すなわち、4)型ではなく、3)型の流れが形成され始めていることが注目されます。

 沖縄については、この議論がさらに沸騰することになりました(つづく)。
 
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 ブーゲンビリア(那覇空港近くの路肩に咲いていた)