昨日、無事、第6回のナノプラネットゼミが盛会裏に終わりました.
 
  本日は、その報告から行います。

 まず、話題提供者の都合で、プログラムの変更がありましたので、以下に、それを示しておきます。

 プログラム
 09:00~09:30 「黒字が可能な植物工場」について
 09:30~10:00 「パンの酵母づくり」について
 10:00~10:10 休憩
 10:10~10:40 「深い呼吸」について
 10:40~11:10 GPSの誤差、数センチ
 11:10~11:40 「沖縄のヘチマとモズク」について
 11:40~12:30 総合討論

  最初の報告は、私どもが取り組んでいる課題でもあり、興味深い報告となりました。


 これは、ある大手企業の植物工場の事例を基にして、その黒字化がいかに工夫されているかに関することでした。

 まず、既存の植物工場のほとんどが、すなわち、この報告者の実感によれば、その99%が赤字経営で大変な状況にあると述べられていました。

 これは私どもの実感ともよく似ています。

 その理由として、栽培される野菜の生産性の低さ、味の無さ、機能性の低さなどが指摘されていました。

 しかし、一方で、黒字化には1日250㎏の野菜の出荷が必須といい、その黒字化によって7、8年で初期投資分を償還するとされていました。

 この出荷量を可能にするには、「植物工場の面積は最低1000㎡が必要であり、それ以下の小規模植物工場で黒字化をめざすのは甘い」と一蹴されていました。

 こうなると、その初期投資は軽く1億円を超えてしまいますので、それに参入する企業も当然のことながら限られてしまいます。

 この報告を聞いて、どこかに、重要な何かおかしい問題があると思い、それを問題提起することで議論が盛り上がりました。

 「真に大手企業でしか出てこない発想と結論ですね。
 あたかも、小規模植物工場の経営は最初から無理といっているようですが、そこが問題ですね。 大規模でないと黒字化しない、そのことに、あまりにも固執しすぎているのではないですか?」

 「そうだと思いますよ。このレポートをよく読んでみても、本当に黒字化できると判断できる理由がよく明らかになっていません」

 「そうですか。小規模植物工場で上手くいくと考えるのは甘い、ということは、かれらの本音なのでしょうね。
 少し前に考えたことは、露地野菜と比較して6倍の作用効果を持たないと水耕栽培はやっていけないということが解りましたが、かれらも、この6倍の壁は越えられない、越えることができると考えるのは甘い、ということなのでしょう」

 
「6倍といいますと・・・?」

 「たとえば、生産性で露地栽培よりも2倍、味がよくて、価格で2倍高くても買っていただける、これで4倍、新鮮さや特徴的機能性で2倍、すなわち価格でいえば、前者の2倍を含めると4倍で買っていただけるようになる、そうしなければ露地栽培に太刀打ちできません」

 
「なるほど、その6倍化が実現できれば、植物工場の規模は関係ない、すなわち、小さい規模でも十分に採算がとれるということですか?」

 「ご明察の通りです。その6倍化があまりにも難しいので、かれは、それを考えることが『甘い』といったのだと思われます」

 「かれらは、私どもとまったく反対の方向で何とか活路を見出そうとしていますが、それが実現できるのかどうか、これからも注目していく必要がありますね」

 ここで、盛り上がった議論は一端終わりとなり、次の話題提供に移りました。

 2つ目は、パンの酵母づくりについての報告でした。

 前回に引き続き、さまざまな果物やヨーグルトなどを用いた酵母づくりの実際が示され、今回は、新たに無農薬マンゴーを用いて酵母づくりを行っている様子が紹介されました。

 また、試食用に焼かれたパンも出され、外側が硬く、中が柔らくてモチモチ感があるパンづくりの手法と味評価についての議論もなされました。

 さらに、有名パン屋から実際に出されている特許(パン製法に関する)についても、その内容を勉強し合いました。

 ここで、ひとまず休憩、この間、会員が持ち込まれたお菓子と上記のパン、紅茶をいただきながら、さらにパン談義が進み、昨年大きく成功した国東でのパンフェスタなども話題になりました。

 次回は、上記の3~5の報告について紹介することにしましょう(つづく)。

yuri-10
1本の茎に10の花が咲いた高砂百合