前回の記事から約1週間が経過しました。

 この間、台風5号が襲来する心配があり、心安らかではありませんでした。

 この時、南棟においては、外壁用のパネル板が設置されていましたので、ここに少々の風雨があっても、その影響を受ける心配はありませんでした。

 問題は北棟部分であり、ここは屋根と柱があるだけでしたので、ここに強い風雨がさしこめば、その影響はかなりあったのではないかと思いました。

 ところが、大工さんたちの台風対策はすばらしく、ブルシートを建物の周囲に張り付けて屋内への風雨の侵入を防ぐようにしていました。

 「これであれば、少々の強風でも持つかもしれない」

 問題は、南棟と北棟を結ぶ部分にありました。

 おそらく、ブルーシートも使い果たしたのでしょう。東側には、その張り付けがなく、西側のみに、それが施されていました。

 これでは、東側からの風で、シートは膨れ上がり、そのうち舞い上がって千切れてしまいます。

 微風段階でも、この膨らみが生じていましたので、風が強くなると、「これでは持たない」という連絡を入れることも考慮しながら、風雨の具合を見守ることにしました。

 今回の台風5号の特徴は、その進行速度が非常に遅いことにありました。この速度が遅いということは、それだけ容易に進行方向を変えられるということでもありました。

 そこで、注意深く気象庁の台風進路予想を観察していると、その中心位置が徐々に東側にずれているではありませんか。

 「このまま推移すれば、台風は南九州には上陸せず、四国沖へと向かうはずだ!」

 そうであれば、国東への直撃はなく、さらには、より四国沖側に進めば、まったく暴風雨圏には入って来なくなることも考えられました。

 事態は、その考えた通りの方向にずれていきました。

 結局、大工さんたちの応急の台風対策を補強することなく、そのまま何もせずに、台風は通過していきました。

 「Uさん、台風が反れて運がよかったですね」

 「そうです。運がよかった!」

 翌日になって、このような会話を交わすことができました。

 きっと、大工さんたちが、一生懸命に作業をしてくださったおかげだと思いました。

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                        南棟の内部の様子

 南棟(研究所棟)の内部の様子を示しましょう。

 手前から順に、セミナー室、研究室、資材室と配置されています。

 それぞれの天井には高級な断熱繊維が挿入されています。

 続いて、喫茶コーナーの部分も紹介しておきましょう。
 
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喫茶コーナー

 ここは、先ほど示したセミナー室の北側に隣接しています。

 この研究所の設計にあたり、みなさんが大いに寛ぐことができる場所が、ぜひとも必要ということになり、「そうであれば、私が記念に、ここに置く高級コーヒーメーカーを贈呈しましょう」と、YOさんが提案してくださいました。

 私も、この高級コーヒーの提案に釣られて、このコーナーを設けることに賛成しました。

 さて、問題は、その設計をどうするかにありました。


 最初は、月並みに喫茶コーナーの境にボードを設け、ここで立っても飲めるようにしようかという案が有力でした。

 しかし、この案は、途中で幻のごとく消えていくことになりました。

 それは、名優オードリ・ヘップバーン主演の「愛しのサブリナ」という映画を家内が視ていて、そこに出てきた「このサブの台所がいい」といい始めたからでした。

 私も、この映画の録画シーンを何度も視て、このオープンシステムの方がよいと判断し、家内の案に賛成しました。

 この右手に、小型の流し台と収納箱がやや南側に突き出して設置され、その左側には冷蔵庫が置かれる予定です。

 また、床下には収納ボックスも設けられる予定です。


 これですと、自由にコーヒーを造り、冷蔵庫の中のものを取り出すことができます。

 私の場合は、原稿書きで疲れた時に、家内の場合は、歌を唄った後に寛ぐときに、そしてみなさんにとっては会議の時に、この喫茶コーナーが威力を発揮することになるでしょう。

 そして、楽しく語り合い、ゆかいに集える場になっていくのではないかと思います(つづく)。