天気が心配で午前6時過ぎに起床、日が昇るにつれて太陽が顔を出してきました。

 「今日は晴れ、棟上げには絶好の日よりだ!」

 朝の7時半には大勢の大工さんたちや設計士のDさんらが集まってきていました。

 みなさんを前にして簡単な挨拶を行い、一斉に作業が始まりました。

 最初は、土台基礎の上に柱を建てていく作業でした。

 この柱材は、道路を隔てた南側の空き地に置かれていましたので、それを大きなクレーンで一本ずつつりさげては運んでいきます。

 その柱は、土台に印刷されている記号に合わせて、その柱材を選び出し、吊り下げ、運んで、その土台に印刷された部分に差し込んでいきます。

 積出し手、クレーン、そして差し込み手の息がぴったり合い、この作業はどんどん進んでいきました。

 おそらく数十本の柱が瞬く間に建てられていきました。

 これが終わると、今度は、その柱の上に梁を乗せていきます。

 今度は、寸分の狂いもないように、すっと梁が柱に入っていくようにしなければなりませんので、大工さんたちの力量が試されることになります。

 梁は、低い側から入れ始め、同時に反対側の高い方も入れていく、このバランスが崩れると梁はすんなりと入っていけません。

 「梁は、低い方から入れよ!」

 棟梁的存在の大工さんが、下から指示を与えていました。

 クレーンから資材置き場までの距離が約15m、クレーンから家屋端までが約25m、この間を梁が運ばれ次々にはめ込まれていくのですから、それは非常に見ごたえのあるシーンでした。

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活躍したクレーン車(先端は撮影画面に入らなかった)

 午前10時の休憩の前には、北側の住居部分の梁のほとんどが嵌め込まれていました。
 
 東西方向に長い梁がまず設置され、それと垂直方向の梁が設置されていきました。

 この上に、屋根材が敷かれる予定です。

 この梁材は、米松だそうで、わが国の松材には、このようなサイズのものがないそうで、あっても非常に高価であるのだそうです。
 
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屋根を支える梁

 北側の棟上げが済むと、作業は、中間部分から南側に移っていきました。
 
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一番東端の梁を嵌め込んでいるときの様子です(北側東端)

 こうして、クレーン車を軸にした棟上げ作業は、玄関付近の中間部、そして研究所部分のトイレ、喫茶コーナー、セミナー室、研究室兼実験室、資材倉庫へと、午後からも梁を張る作業が順調に進んでいきました。

 これも約10人の大工さんたちの息の合った作業が進められたからであり、その作業について、棟梁のUさんに尋ねてみました。

 「大工さんたちがてきぱきと作業を進めておられますが、役割分担は、どのようにして決められたのですか」

 「何も決めていません。自然に、それぞれの大工さんが自覚され、あのような作業分担になっていきました。これが一番良いやり方です」

ーーー なるほど、そうであったのか。

 それを聞いてますます感心しました(つづく)。