昨日は、大きな植物工場における試験装置の据え付けに行きました。

 ここを訪れるのは2度目ですが、相当な本数の栽培がなされようとしていて、そこを見学していた際に、ふと、その苗が目に留まりました。

 「この苗の根を水で洗っていただけませんか?」

 こう尋ねると、すぐに水洗いした根を観ることができました。

 「正直に感想を述べますが、この根には弱弱しさを感じます。根の長さ、本数、色のいずれにおいても、今一のような気がしますが、いかがでしょうか?」

 こういうと、その工場の責任者の方は、私の疑問を真正面から受け留められたようで、次のように返事されました。

 「そうですね。ここに苗が来るまでの栽培で7割方決まると思いますので、その指摘はありがたいことですね。どうでしょうか、苗づくりの装置も見学されますか?」

 むろん、こちらは願ったりで、その恒温恒湿部屋を視察しました。

ーーー やはり、そうか!

 「なんとなく弱弱しい感じがしますね!この改善も非常に重要なポイントだと思います」

 こういうと、その方は頷いておられました。

 「どうでしょうか、もしよろしければ、ここで試験をなさってはいかがでしょうか?その装置の貸し出しも可能ですよ」

 「そうですか、それはありがたいですね。よろしくお願いいたします」

 このようにして、その試験の話がまとまりました。

 その折、水洗いした苗をいただくことにしましたが、そのまま空気中に晒して持って帰ったために、根が弱り、そして葉も萎れてしまっていました。

 早速、マイクロバブル水槽に移植しましたが、「もうだめかもしれない」と思うほどに、すっかり元気を無くしていました。

 結局、その時の根はすべて枯れてなくなり、新たに根が出てくるのを待ってから、その苗が元気を取り戻し、今では順調に生育しています。

 このような事情で、昨日、その試験装置を持参し、その試運転を行ったというわけです。

 いつもそうですが、最初の試験の場合は、マイクロバブルの供給時間をやや少なめにして、その生育の様子を観察しながら、徐々に、その供給時間を増やしていくようにしています。

 苗が小さい場合は、それだけ、マイクロバブルに対する反応も敏感になりますので、いきなり大量に与えるのではなく、徐々に、マイクロバブルの供給量を増やしていくことが重要なノウハウの一つになります。

 また、その際、
マイクロバブルの作用効果が現れてきたかどうか、その最初の見極め方についても指南しておきました。

 この見方が解らないままですと、マイクロバブルの作用効果の何たるかを理解できないことになります。

 それでは何のことかわからないままで、最後には、「何の効果もなかった」といって終わりになりますので、最初の微妙な変化を、その視点から見極める、この視点を養う重要性を説明しておきました。

 このような「気づき」、「気配り」は、日ごろから、その「科学の目」を養っていないと、なかなか実現できないものです。

 かつて、別の野菜植物工場において、私が最初に示した試験結果は、その野菜の根の数と私が試験を行った根の数が約10倍違っていました。

 ここまで違うと、それに驚いたものの、実際には半信半疑でした。

 「そうであれば、実際に、ここで試験をしてみましょう」

 こういうと、さすがに、それを試験してみて判断しようという気持ちになり、それを受け入れることになりました。

 そして、その結果は、私の試験結果の通りになり、大幅な生産量の増加が可能になりました。

 また、この植物工場では、より小さな苗の段階におけるマイクロバブル試験が行われ、そこでも優れた成果が生み出されました。

 今回の試験は、野菜の種類が違いますが、同様の成果が生まれるとよいなと思っています。

 ヒトの世界では、「三つ子の魂、百までも」、「頭のよさは3歳までに決まる」といわれていますが、それが植物の世界にも当てはまるのでしょうか。

 真に興味津々の話ですが、この試験、またしても「マイクロバブルの真価」が試されることになりますね(つづく)。

ichounohaniharema
 
              銀杏の葉っぱの向こうに梅雨の晴れ間が見えました