今回の新築邸を別名「緑砦館(りょくさいかん)、Green Fort House」と呼んでいます。

 この緑砦館を新たに建設することを、なぜ、思い立ったのか。

 私は1948年生まれですから、やがて齢70歳を迎えることになります。

 しかも、5年前に住居を新築したばかりですから、普通では、その家で過ごせば十分です。

 なのに、なぜ、再度新設するのか?

 どう考えても、おかしな、そして、ふしぎな話といえるのではないでしょうか。

 なぜ、今、そのような建築を行うのか?

 これには、もともとの念願であった新たな「研究所」の創立問題と、ある意味で深く結びついています。

 少し、これまでの経過を振り返りますと、T高専時代にマイクロバブルに関する技術移転を行った会社として、2004年に㈱ナノプラネット研究所が設立されました。

 また、そのすぐ後には、その研究開発製品を販売する㈱ナノプラネットも設立されました。

 そして、2012年4月には、これらの両会社を大分県国東市に移転させてから5年が経過し、現在に至っています。

 さて、この間、高専時代からの念願であった研究所構想ではありましたが、それを現実化させることは、ほとんど不可能に近いことでした。

 しかし、昨年あたりから徐々に変化の兆しが見えてくるようになりました。

 それは、

 ①2012年に国東市に本社を移転させたことによるギャップを補てんして会社の活動が定着し始めたこと、

 ②2013年以来の3年間において合計で5つの研究開発補助金の活用によって、その成果が出始めたこと、

 ③2015年末から学会活動を再開して、その補助金の成果を発表し始めたこと、

 ④小さくない意味と影響力を持つ基本特許が6年越しで認められたこと、

 ⑤海外における事業展開が着実に進み始めたこと、

 ⑥地元での研究会活動が定着し、発展し始めたこと、

 ⑦全国から参加してくるセミナーが継続して発展していること、

 ⑧さらには、いくつかのプロジェクトが実践的に進行し始めたこと、

などに関係しています。

 加えて、マイクロバブル技術は、これから生成期の後期を迎え、次の発展期の準備段階に突入しています。

 この流れは、2030年の市場予測である13兆円の実現を目指してますます加速されていくことでしょう。

 これらの兆しと傾向を総合的に分析すると、マイクロバブル技術のブレイクスルーに関する初歩的な「重要な何か」が起こり始めているのではないかと思うようになりました。

 新しい酒は、新しい革袋に入れよ、という諺にもあるように、こうなってくると私どもにも「新たな革袋」が必要であり、その直感が「新研究所づくり」に結びついていくことになりました。

 「そうか、内外の情勢は、新たな革袋を求めていたのか!

 その革袋をどう造ればよいのか?

 そのなかに、どんな新しい酒を入れ、どう熟成させるのか?」

 これらの「ひらめき」と疑問を抱きながら、その思考を積み重ねていくうちに、「これには、小さくてもよいから、研究所としての『新しい門構えと館』が必要である」という結論に到達することができました。

 本研究所の目的は、当面の課題(プロジェクト2017(①食材開発、②ペット洗浄・温浴、③介護浴、④食料(野菜など))の理論的裏付けを究明するとともに、中長期の、より普遍的で重点課題を研究することにあります。

 後者については、長年温め続けてきた課題であり、いよいよ、これらに本格的に取り組むことが可能になりますので、その日を夢見て、少々ワクワクしています(つづく)。

pi-mann
                       我家で育ったピーマン