マイクロバブルの発生直後からの9ヘルツ振動は、何をもたらすのでしょうか?
この物理化学的現象を究明することが非常に重要です。
この振動現象の特徴は、次の3つです。
1)発生直後から消滅までに至る過程において、その周波数が変わることはなく一定である。
2)しかし、その振幅は、最初に最大値を示し、収縮に従って徐々に小さくなる。
3)マイクロバブルの発生直後からしばらくの間においては(収縮の「初期段階」と呼んでいる)収縮速度はほぼ一定であるが、中期、後期へと進むにしたがって収縮速度を増加させ、とくに後期においては、その速度が初期と比較して10倍以上にもなる。
これらの特徴を要約すると、マイクロバブルの9ヘルツ振動数は、その発生から消失まで一定であるが、その振幅は、マイクロバブルの収縮とともに減少していく、そして、その収縮の後期には、急激に収縮速度を増加させることになります。
これは、やや複雑なメカニズムですが、超高速旋回式装置でのみで発生するマイクロバブル固有の収縮現象といってよいでしょう。
次の重要問題は、この9ヘルツ振動現象が、さらに何をもたらすかにあります。
その最初の問題は、9ヘルツ振動は、別の見方をすれば、圧力変動そのものであるということができます。
マイクロバブルが小刻みに9ヘルツで振動している原因は、そのマイクロバブル内の圧力が細かく変動していることを示唆しています。
ご周知のように、圧力は瞬時に、その空間に伝搬していきます。
たとえば、部屋の窓を開けた時に、外から風が吹き込んできたとしましょう。
その風が吹き込んだ瞬間に部屋の圧力が変化します。
さらに、その風が弱くなりますと、圧力もそれに伴って瞬時に弱くなります。
このように圧力とは、すぐに全体に伝わりやすいという性質を有しています。
ですから、マイクロバブルが細かく振動すると、収縮の際には圧力がマイクロバブル内部でより高まり、反対に膨張するときには、マイクロバブル内の圧力は減少します。
マイクロバブルの圧力変動
それでは、この9ヘルツの圧力変動は何をもたらすのでしょうか?
ここで、マイクロバブルが発生した直後のマイクロバブル内の圧力のことを思い出してみましょう。
発生直後は、−0.06MPa(メガパスカル)程度の負圧でした。
これが正圧下の水中へ噴出されますので、すべてのマイクロバブルは、この正圧の影響を受けて、その値に近づいていこうと収縮を始めます。
この時に、圧力の変動が発生し、9ヘルツ振動が開始されます。
その時の圧力は、負圧か正圧でも常圧程度ですから、マイクロバブルの内部においては、そんなに高い圧力には達していません。
ところが、この圧力変動の発達に伴って、時間経過とともに何が起こるのか、ここが重要な問題になります。
次回は、そのことに詳しく分け入ることにしましょう(つづく)
この物理化学的現象を究明することが非常に重要です。
この振動現象の特徴は、次の3つです。
1)発生直後から消滅までに至る過程において、その周波数が変わることはなく一定である。
2)しかし、その振幅は、最初に最大値を示し、収縮に従って徐々に小さくなる。
3)マイクロバブルの発生直後からしばらくの間においては(収縮の「初期段階」と呼んでいる)収縮速度はほぼ一定であるが、中期、後期へと進むにしたがって収縮速度を増加させ、とくに後期においては、その速度が初期と比較して10倍以上にもなる。
これらの特徴を要約すると、マイクロバブルの9ヘルツ振動数は、その発生から消失まで一定であるが、その振幅は、マイクロバブルの収縮とともに減少していく、そして、その収縮の後期には、急激に収縮速度を増加させることになります。
これは、やや複雑なメカニズムですが、超高速旋回式装置でのみで発生するマイクロバブル固有の収縮現象といってよいでしょう。
次の重要問題は、この9ヘルツ振動現象が、さらに何をもたらすかにあります。
その最初の問題は、9ヘルツ振動は、別の見方をすれば、圧力変動そのものであるということができます。
マイクロバブルが小刻みに9ヘルツで振動している原因は、そのマイクロバブル内の圧力が細かく変動していることを示唆しています。
ご周知のように、圧力は瞬時に、その空間に伝搬していきます。
たとえば、部屋の窓を開けた時に、外から風が吹き込んできたとしましょう。
その風が吹き込んだ瞬間に部屋の圧力が変化します。
さらに、その風が弱くなりますと、圧力もそれに伴って瞬時に弱くなります。
このように圧力とは、すぐに全体に伝わりやすいという性質を有しています。
ですから、マイクロバブルが細かく振動すると、収縮の際には圧力がマイクロバブル内部でより高まり、反対に膨張するときには、マイクロバブル内の圧力は減少します。
マイクロバブルの圧力変動
それでは、この9ヘルツの圧力変動は何をもたらすのでしょうか?
ここで、マイクロバブルが発生した直後のマイクロバブル内の圧力のことを思い出してみましょう。
発生直後は、−0.06MPa(メガパスカル)程度の負圧でした。
これが正圧下の水中へ噴出されますので、すべてのマイクロバブルは、この正圧の影響を受けて、その値に近づいていこうと収縮を始めます。
この時に、圧力の変動が発生し、9ヘルツ振動が開始されます。
その時の圧力は、負圧か正圧でも常圧程度ですから、マイクロバブルの内部においては、そんなに高い圧力には達していません。
ところが、この圧力変動の発達に伴って、時間経過とともに何が起こるのか、ここが重要な問題になります。
次回は、そのことに詳しく分け入ることにしましょう(つづく)
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