昨日は、参加者の都合で、午後からの開始時間を急きょ午前にずらして、朝の9時からのゼミ開始となりました。

 今回は固定の5名に加えて、新たにマイクロバブル研究会のM会員も参加し、話題提供も行っていただきました。

 以下は、そのプログラムです。

 1.講演1 「別府温泉の成り立ちと特徴」

 2.講演2 「健康を蝕むヘアカラー」

 3.講演3 「植物の発芽について」

 4.講演4 「今年の桜前線」

 5. 講演5 「七島イ栽培の問題点と課題」

 6. 講演6 「マイクロバブル育ちの植物の特徴について」

 このように、今回も話された内容は多彩であり、それゆえに各質疑応答も盛んに行われました。

 とくに、別府温泉の源は塚原温泉にあり、そこから主として2つの温泉群に分かれていること、その温泉源は強酸性であり、これが海の方へ流下するにしたがって徐々に変化し、アルカリ温泉へと変化していることが紹介され、別府温泉群の特徴が示されたことが関心を集めました。

 ヘアカラー問題では、ダイオキシンの発生やシャワー時における塩素問題の解明がなされ、その健康への影響が討議されました。

 また、植物の発芽については、その様式が2つに分かれており、それぞれにおける発芽のメカニズムが紹介されました。また、これらのメカニズムとマイクロバブルの作用問題についての議論を深めました。

 桜前線については、今年の状況が詳しく報告され、日本の気候と桜の関係についての解明がなされました。

 そのなかで、桜の開花には、約半年前からの天候が影響していること、とくに、開花前にいったん冷え込んで、その冷えで開花準備を促すことが重要であるという指摘がなされました。

 これを受け、こちらでの桜の植木鉢栽培の結果も報告され、さらにみなさんの関心度がかなり高まることになりました。

 七島イ問題については、その栽培の特徴が示されるとともに、その問題点と課題解決の方法が検討されました。

 また、七島イ栽培の歴史も紹介され、その栽培を奨励した杵築藩においては、米の生産量が10万石であったのに対し、七島イは、その2倍であったそうで、いかに七島イ栽培が当時の藩の経済を手助けしたか、という指摘もなされていました。

 現在の七島イにおける最大の問題は、それを受け継ぐ後継者がいないことであり、当時と比較すると完全に衰退の一途をたどっている産業になっていることです。

 また、その栽培においては、年間1度の栽培ではなく、2期作が可能かについての試行もなされているようですが、それが困難であることも重要な解決すべき課題となっています。

 これを踏まえて、これらの課題をどう解決していくのかについても検討がなされました。

 最後に、マイクロバブルを用いての植物栽培における共通の傾向があることについての報告があり、これについても大いに議論がなされました。

 また、その共通の傾向の背後には、重要な物理化学的特性があり、その基本についての文献紹介なされ、さらに議論が弾むことになりました。

 結局、朝の9時から始まって、それが終わったのは12時半、びっしり3時間半の学習を深めることができました。

 いざ、実際にやってみると、これはなかなかおもしろい、ということになり、「これを10年も続けていると、みな、大変賢くなる」という感想もありました。

 次回は、5月13日(土)(9時から12時半まで)に開催することになりました。

 勉強は老若男女に関係なく、いつの時代においても大切であり、時代の先端に結びつくものです。

 会議室の傍にかけられている看板「国東下村塾」が、一人で微笑んでいるように感じました。

nasinorouboku20170413-2
梨の老木に咲いた白い花