マイクロバブルが収縮する、それまでの気泡に関する常識とは大きく異なった現象でした。

 なぜなら、気泡は上昇するにしたがって膨張する、これが、それまでの常識だったのです。

 ところが、収縮するマイクロバブルの登場によって、従来の常識とは異なる、いわば「非常識の気泡」の存在が明らかになったのです。

 発生後に収縮するマイクロバブル、これは私のとっても、当然のことながら「非常識」の現象でしたので、最初に、この現象に巡り合った時には、わが目を疑いました。

 一人で、そして関係者と一緒に、何度も、マイクロバブルを発生させては、それを目視観察する、これを何度も繰り返しました。

 今でもよく思い出しますが、超高速旋回式マイクロバブル発生装置でマイクロバブルを発生させ、水中で非常にゆっくりと上昇するのを、何度も繰り返し、じっくりと観察しました。

 その結果、最初に解ったことは、そのマイクロバブルが、わずかに上昇しながら、すっと水中に消えていくことでした。

ーーー このマイクロバブルは、なぜ、消えていくのか?

 この事実が解り、その目で観ると、そのほとんどが同じように、すっと消えていくではありませんか。

ーーー そうか、このバブルは、小さくなって消えていくのか!

 これは、とても、ふしぎで、しかも重要なことでしたので、この現象に拘って、その究明を行うことにしました。

 この目視観察の結果を、どのように証明するか、これを徹底して究明することにしました。

 その考察を深めるために、下記のモデルを示しておきましょう。

 この図には、マイクロバブルが収縮するか、それとも膨張するのか、その境界としての「限界気泡径」が示されています。

 これが、65㎛であることについては、後ほど詳しく説明することにしましょう。
 
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マイクロバブルの収縮モデル

 このように、65㎛以下のマイクロバブルのほとんどすべてが収縮し、マイクロナノバブル、ナノバブルへと変化していきます。
 
 その証明のために、収縮するマイクロバブルを直に可視化し、それを画像として示す必要があり、それをどのように可能にしていくか、これを追究することにしました。

 ここで、ちょっとしたエピソードを紹介しておきましょう。

 マイクロバブルは非常に小さく、その平均の大きさは、百分の2~3㎜、すなわち、1㎜を百分割して、その2つか3つ分ですので、これを顕微鏡のようなもので拡大して観る必要がありました。

 単純に、このマイクロバブルを100倍すると2~3㎜になります。

 このマイクロバブルが、さらに収縮していきますので、直径1㎛のマイクロバブルの場合は、それを100倍しても0.1㎜にしかなりませんので、これでは、収縮するマイクロバブルを最後まで可視化することはできません。

 そこで、当面、マイクロバブルを400~800倍して可視化することが課題となりました。

 困ったことに、マイクロバブルは、非常にゆっくりですが上昇していきますので、これを可視化するということは、その動きを追跡して可視化する必要がありました。

 このような顕微鏡があるのか、それを探していると、マイクロスコープという機器に出会いました。

早速、その装置のデモをしていただき、性能を検討することになりました。

 ここで、じつは、おもしろいことが起こりました。

 その詳細は、次回に紹介するすることにしましょう
(つづく)。