次は、マイクロバブル水についてです。

 マイクロバブル水とは、「マイクロバブルを発生させた水」のことです。

 たとえば、その液体が淡水であれば「淡水マイクロバブル」、海水であれば「海水マイクロバブル」という呼称になります。

 これらを比較するために、その写真を示しておきましょう。

淡水会水マイクロバブル

 これらの写真からも明らかなように、淡水と海水では、マイクロバブルの発生の様子が、まるで違います。

 淡水においては、強い光を当てると、ようやく白く見えてきますが、海水ですとより白濁化してマイクロバブルが見えやすくなります。

 これらの発生頻度分布を調べてみると、両者にはほとんど違いはなく、この見た目の相違は、マイクロバブルの発生量の違いに起因していることが判明しました。

 このように、マイクロバブルの発生は、液体の種類によって大きく変化しますので、そのことをよく考慮してマイクロバブルの性質を考える必要があります。

 ところで、この海水マイクロバブルについては、なぜ、その数が多いのかについて次のような質問をよく受けています。

 「海水マイクロバブルの発生量が多いのは、塩分などの成分が影響しているのですか?」

 「そうではありません。海水と同じ成分の生理食塩水でマイクロバブルを発生させると、その発生量が意外に少ないことに気づきます」

 この場合、生理食塩水と海水は、その成分はほとんど同じですから、そのマイクロバブルの発生量の多少に関しては、その成分ではなく別の原因があるはずです。

 じつは、それは、海水中に含まれている汚れが関係していたのです。

 自然の海水にはたくさんの汚れが含まれています、これによってマイクロバブルの発生メカニズムに変化が起こり、マイクロバブルが大量に発生していました。

 これは同じ淡水においても、清浄な水と汚水では、後者においてマイクロバブルがより多く発生しますので、そのことからも確かめられた現象だったのでした。

 この世の中には、淡水や海水のほかにも、さまざまな種類の液体があります。

 それが、清浄か、汚れているか、さらに、熱いか、冷たいか、味があるかなどによって、利用の形態も異なっています。

 じつは、これらの液体のそれぞれにおいてマイクロバブルを発生させると、その液体の性質も微妙に変化していきますので、それらのマイクロバブル水の利用法も、それだけ数多くあるといってもよいでしょう。

 これは、マイクロバブル水の利用法において、ほぼ無限に近いほどの多種多様な形態がありうることを意味しており、ここにマイクロバブル技術の特徴と普遍性が存在しているように思われます。

 マイクロバブル水には、無限に近い多種多様な利用法がある、ここにマイクロバブル技術の特徴と重要性があります
(つづく)。

hana
                前庭に咲いた花(2015年4月18月、筆者撮影)