因みに、生きていた城下カレイは5枚で1405円、1枚当たりは281円でした。

 これが、私どもの「普通の値段」であり、このような食物生活を送ることができることに、この国東のよさがあります。

 城下カレイに続いて、さらにメイボの刺身も添えられていました。

 これは比較的大きなサイズだったようで、この生きていたメイボの味も、城下カレイに負けてはいませんでした。

 4人の中のお一人が、東京でレストランのオーナーをされていたからでしょうか。

 かなりの食通の方ですので、その箸の動きを注目していたところ、それが、まあ、よく動いていました。

 5種類の新鮮野菜の前菜、そして城下カレイとメイボの刺身、ここまでは、思い描いていた通りの展開と反応になりました。

 その次は、メイボの粗(あら)を入れたみそ汁が出てきました。

 これは濃厚な味で、とにかく絶品といってもよいほどのものでした。

 比較的大サイズの、しかも生きていたメイボ3匹の粗で作られたみそ汁でしたから、その味がしっかり出ていました。

 同時に出てきた地元の安岐産の「もち米」で炊かれた赤飯とのよいコンビネーションが図られていました。

 このもち米は、地元のホームセンターの店頭で1年に1回、1㎏入りの袋詰めが売り出されています。

 「今年のもち米の味はどうか?」と思って、まずは、その1㎏入りを買ってから、その味を確かめます。

 「今年は、おいしい米に巡り合ったね。昨年、一昨年と、このおいしい米を買い損ねていたので、思い切って30㎏買いました。おかげで、この1年間はおいしい赤飯を食べることができます」

 その赤飯ですから、おまけに、マイクロバブル水で炊いていますので、柔らかに炊きあがっていました。

 どうやら、このメイボの吸い物と赤飯も、文句なしによかったようで、ここでかなり満腹に近いところまでに至ったようでした。

ーーー 今日は、これで終わりなのかな?

 こう思っているうちに、最後に、セロリの葉っぱの天ぷらが出てきました。

 この天ぷらは、絶品の味で、独特の香りと味が出てきます。

 天ぷら化することによって温められ、その独特の味が引き出されるのではないでしょうか。

 私の大好物のひとつです。

 癖のない、そしてえぐみもない、しかし、独特の深みのある味がして食べやすく、それを噛むと、その味が出てきて、「これは旨い」と感じ、また食べたくなるのです。

 この天ぷらも、あっというまに無くなりました。

 「そろそろ、帰りの時間のこともありますので、本日用意したプレゼンを始めることにしましょう」

 そのテーマは、4人のみなさんが関心を寄せておられた「ミニ植物工場」の成果について集中的にご覧いただくことにしました。

 そのほとんどが、未公開のもので、私も初めての解説を加えることになりました。

 まず、建屋(ハウス)は、4.5m×5.5mで約25㎡、植物工場としては、ミニサイズも「いいところ」でした。

 こんなに小さくても、生産性を高くして、採算性を確保できるようにする、これが、その目的であり、それを本格的に実現させた最初のモデルが、この小規模野菜工場でした。

 また、これは、大規模でないと成り立たないといわれていた植物工場の在り方を、次のように、ある意味で根本的に問い直すものでもありました。

 ①高生産性、これについては、入植株数を約500とし、これを高密度で短期間に成長・収穫を可能にする。

 ②野菜の成長期を次の2つに区分する。


 1)苗育成期と2)成長期に分け、その成長に応じた栽培方法を適用する。

 ③栽培経験がない方でも簡単に育てることができるようにした。

 ④苗からでは、20日前後で収穫サイズにまで成長できるようにする(夏冬で異なる)。
 これによって年間12回前後の収穫を可能にする。

 ⑤栽培装置と建屋については、それぞれ3年間で、その設備投資分を回収できるようにする。

 大規模植物工場の不振、それから、特定の品種に限定した野菜栽培、無農薬新鮮野菜への要望、都会でのベジタリアンの増大、これらの流れを考慮すると、

 「これからは、このようなミニ植物工場が求められる時代がやってくるのではないでしょうか」

ということを主張いたしました。

 
これを踏まえて、さまざまな農作物栽培に関する議論がなされました。

 途中、マイクロバブル研究会員のHさんも参加していただき、Hさんが栽培されている野菜の話を詰め、それをどう発展させて拡販できるようにするか、についての話も弾むことになりました。

 これは、Hさんが努力されてきた成果が、東京のハイレベルのプロ消費者に認められる可能性がでてきたことを意味していますので、大いに希望が広がることになりました。

 こうして、この日の会談は、夜の19時半まで続くことになりました。

 これでますますの協力共同が進展していくことになりますね(つづく)。

hidamari
                            冬の陽だまり