マイクロ・ナノバブル学会の第6回学術総会のテーマは、「マイクロ・ナノバブルの評価と更なる展開」でした。

 冒頭、このテーマに関する言及がなされ、マイクロ・ナノバブルを発生させる装置の説明、その装置から発生したマイクロ・ナノバブルの特性、その特性を用いた技術的作用などの検証を行うことの重要性が強調されました。

 続いて、4つの特別講演がありました。

 その最初は、ナノバブルに関する本質的理解、2番目は、プラスとマイナスの電荷を帯びたナノバブルの指摘、三番目は、活性酸素が植物の成長に重要であること、そして、4番目は、土壌内におけるナノバブルの通過特性について歩報告がありました。

 続いて、午後からは、医学部会、工学部会、農学部会における、それぞれの一般公演がありました。

 ここは、これらの個別の講演内容について批評を述べる場ではありませんので、ここでは、前回の記事において示した「私の俯瞰」をより深めていくなかで、重要な論点を明確にしていくことにしましょう。

 ①今回の学会においては、ナノバブルの電位特性については各方面からのデータの提示やその特性に関する指摘がなされていました。

 その負電位の値は、総じてマイナス18~数十mV(ミリボルト)という値が示されている報告もありました。

 また、これに関連して次のような報告もありました。

 1)塩分を含むとナノバブルの電位が極端に減少し、塩分を含まないときの値の1/10以下になる。

 2)ナノバブルの負電位(の絶対値)が増加すると寿命が長くなる。

 これらについては、そのメカニズムについて質問をしてみましたが、そこまでの解明には至っていないようでした。

 ②ナノバブルの製造方法については、興味深い、次の2つの事例がありました。

 1)ドイツブラウン社のミキサーに水を入れて、羽を高速で回転させながら、それを6連で継ぎ足しながら製造する。連続で5分しか動かせない使用になっているので、それを6個並べて、合計30分間の連続運転を行うとナノバブルができる。

 2)プラスチック製の小さな凹凸がある板に、攪拌流を衝突させてナノバブルを製造する方法。この方法で、プラス電荷のナノバブルとマイナス電荷のナノバブルができるそうであり、具体的には、その両者の具体的な製造法は明らかにされていなかった。

 ③ナノバブルとゴミの識別が重要でり、それを明確に可視化して識別しないと解らないという見解が示されていました。この指摘は、その通りではないかと思います。

 これについては、以前より、私が危惧してきた問題であり、機械的装置を用いた場合には、ナノバブルかゴミかを識別することは不可能であり、ゴミをナノバブルと誤って把握してしまう危険性は大いにありました。

 その問題が、ようやく、ナノバブルの可視化とその挙動特性によって明確な識別が可能になってきたことはまことに注目すべき進歩ということができるでしょう。

 ④ナノバブルの研究者の幾人かは、「マイクロバブルの特性はよく解ってきたので、いまだ不明なのはナノバブルである」という主張をなされていました。

 たしかに、マイクロバブルと比較をするとナノバブルの方が、未解明点が多いでしょう。

 しかし、私は、マイクロバブルにおいても、重要な究明がなされておらず、そのことが、ナノバブルの未解明の問題と重要な関係を有しているのではないかと思っていますので、その上記の見解に賛同することはできません。

 むしろ、マイクロバブルに関する無理解が、ナノバブルの理解を阻害しているのではないかという側面があるのではないかとさえ思っています。

 次回は、そのことについて、より深く分け入ることにしましょう(つづく)。
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柔らかに咲く紫が美しいラベンダー