淡水において、超高速旋回式の装置で発生したマイクロバブルと加圧溶解式(減圧式)によるそれとの比較は、非常に重要な研究になっていきました。

 その理由を以下に示しておきましょう。

 ①そのころは、理論屋(数値シミュレーションや解析を行う研究者のこと)を中心に、同じサイズのマイクロバブルであれば、いかなる装置であっても、その性質は同じであるという見解が、何の根拠もなく一部に広がっていました。

 ②それは、同じサイズであっても、マイクロバブルの性質が異なると、その要素や特性を加えてしまうと、その数値シミュレーションができなくなって、たちまち困ってしまうことにありました。

 ③ですから、そこには、化学的現象が入る余地は少しもなく、単なる物理的な力学のみで、それを扱ってしまおうという、ある意味で都合の良すぎる、そして、いい加減な見解が堂々と示されていたのでした。

 ④これは、マイクロバブルやナノバブルを、そのサイズのみの比較から区別しようとする思考にも相通じるものがあります。

 ⑤ここには、マイクロバブルやナノバブル特有の物理化学的現象が考慮される余地はなく、したがって、その結果は、ある意味で単純で無味乾燥な結果にしか導かれないのです。

 ⑥私ども研究結果によれば、超高速旋回式装置によって発生したマイクロバブルのほとんどは、その時間経過に伴って収縮していくものですから、その大きさを計るといっても、常に変化しているものをどうやって計るというのでしょうか。

 ⑦また、他の装置で発生した膨張するマイクロバブルとて、常に同じサイズではありませんので、それを計って区別することに何の意味があるのでしょうか。

 ⑧さらに、気泡計を図る際に、時間がかかる計測装置もあり、その間にマイクロバブルのサイズもどんどん変わっていくはずで、そのことは、どのように考慮されているのでしょうか。

 「これでは、いったいどうなるのでしょうか?」

と不安になって、

 「この事態と将来をどのように考えたらよいのでしょうか」

と本気で尋ねている企業もあります。

 また、数日前に訪問された企業の方も、その学会において不明な点をいくつか質問されたそうですが、満足できる回答を得ることができなかったそうです。

 「そんなことではいけませんね。また、あなた方(企業)にとって有益な情報の開示はありましたか?」

 「ほとんどありませんでした。近頃は、あまり期待できないと思っています」

 「そうですか。そのようなことを他の企業の方からもよく耳にしますが、それでは、日本社会をうまくリードしていくことはできませんね」

 やや、横道に反れてきましたので本題に戻りましょう。

 私どもによる「白い泡」に関する研究は、最近よくテレビを賑わしている、ある大手企業の系列会社との共同研究によって開始されました。

 どうやら、その企業は、自分たちが開発した装置があって、それを「もの」にしたいために、表向きは、私どもの装置を採用するという意図を持っていたようでした。

 こちらは、そのような意図があったことなど予想はできませんでしたので、通常の対応をしていたところ、その企業は、突然、「私どもと同じようなマイクロバブルを発生させることができた」といってきました。

 これはおかしなことだと思いながらも、「そういうのであれば、確かめてみましょう」といい、かれらの立会いのもとで、その比較実験をすることにしました。

 「それでは、どのような気泡が出ているのか、まずは、あなた方の装置で、『マイクロバブル』とやらを発生していただきましょう」

 かれらは、やや緊張しながら、その装置を用いて「マイクロバブル」とやらを発生させました。
 
 「これは、私どもがいう『白い泡』ですね。これは、明らかに私どもの装置から発生するマイクロバブルとは異なっています」

 こういいながら、かれらの前で、その「白い泡」の特徴を、順次明らかにしていきました。

 次回は、その違いについて詳しく分け入ることにしましょう(つづく)。
kosumosunotubomi
コスモスの蕾