ペロの足がまったく動かなくなり、いわば、寝たきり状態になってしまった1か月間は、地獄のような苦しみと涙で明け暮れた日々でした。

 1日3回の排泄処理、おむつ替え、何もしなくてもどっさりと毛が抜け、周囲は、その抜け毛だらけになっていました。

 食欲もなく、体調は、どんどん悪化の一途を示していました。

 そして、夜になると、決して終わることのない夜泣きが始まり、家族が、ゆっくり睡眠をとることはできなくなりました。

 「ペロよ、お前も辛かろうが、それは、私たちも同じだよ!」

 こうして、家族は、その辛さに耐えていましたが、ペロの回復の見込みはなく、しだいに暗い気持になっていました。

 「まるで、地獄のような日々でした」

 飼い主Oさんの言葉が、その時の状態を表していました。

  そんな涙の日々のなかで、Oさんを励ましていたのが本ブログでした。

 かれは、古くからのブログの愛読者の一人であり、毎日欠かさずブログを読まれ、時折コメントもいただく仲でした。

 私が大病を患い、本ブログを長期にわたって中断せざるをえなかったときには、わざわざ問い合わせをされてきた方でもありました。

 丁度、ペロのケアで悪戦苦闘してるときに、私は、「私のマイクロバブル入浴研究」、そしてその後の「私のマイクロバブル生活研究」の連載記事において、しばしば、マイクロバブル入浴に関する体験記事を執筆していました。

 おそらく、これらの記事が参考になったのでしょう。

 ここで、追いつめられていたOさんは、重要な決断をなされました。

 「もう、思い悩むのは、これでお終いにしよう。他人に頼るのもやめよう。マイクロバブル入浴をしてやろう。ペロよ、もうこれしかない!」

 毎日苦しんで泣き叫ぶペロを前にして、

 「マイクロバブルで、せめて気持ちをよくしてあげよう!」

 こう思ったのでした。
 
 その時のペロのマイクロバブル入浴の様子を示しておきましょう。

MB風呂最初の頃-1
初めてのペロのマイクロバブル入浴

 ペロは、何も怖がらずに、マイクロバブル入浴を受け入れてくれました。

 抗う元気もなくなっていたのかもしれません。

 風呂の代用に使った容器に入れたお湯の量は約30リットル、用いた装置は、私どものマイクロバブル発生装置M2型を2機、ポンプは400Wのものが使われました。

 入浴時間は、毎日1回、10分程度で、発泡系入浴剤を少量入れられたそうです。

 あり合わせの「にわかづくり」のシステムでしたが、じつは、ここに、やがて光明を得る「仕組み」がありました。

 おそらく、この時点において、Oさんは、この巧妙さに気づいていなかったのではないかと推測しています。

 その第1は、容器が小さかったことでした。

 写真からも明らかなように、ペロが背中から浸かってようやく入れる程度の大きさでした。

 「広い容器でゆったり入らせる」のではなく、「狭いがゆっくり入ることができた」のがよかったのです。

 なぜなら、お湯が多いと、それだけ、マイクロバブルの濃度が薄くなってしまいます。

 それでは、マイクロバブルの効果が出にくく、この場合、マイクロバブルの濃度を高くして即効性を高める必要があったからでした。

 その第2は、マイクロバブル発生装置を1機ではなく、2機用いたことでした。

 通常、ヒトのお風呂の場合、容量200リットルにおいて用いるマイクロバブル発生装置の個数は1機ですので、マイクロバブルの発生濃度で比較すれば約13.3倍の効果がもたらされたことになります。

 わずかですが、少量の発泡剤も良い方向に働いたのだと思います。

 それから、入浴時間については、犬はヒトと違って身体が小さいので、この程度の短時間でも十分に効果を発揮することができたのではないかと思います。

 このマイクロバブルに関する「機転」が、事態を打開(ブレイクスルー)することになりました


 この「あり合わせの偶然」が、やがて「幸運の女神」を微笑ますことになるのですが、この時点においては、ペロにマイクロバブル温浴をしてあげて、「すこしでも楽にしてあげたい」と思うだけでした(つづく)