ペロの年齢は19歳、この年齢が示すように、ペロとは長い付き合いになりました。

 毎朝散歩に連れていき、時には旅行にも一緒に出掛けたこともありました。

 懐かしい思い出を積み重ねてきたペロの体調がおかしくなったのは、昨年10月ごろでした。

 右の後ろ足の動きがややおかしくなり、排便、排尿にも変調が起こっていました。

 このときに、早く、その変化に気づいていればよかったのですが、うかつでした。

 人間の年齢にして92歳の老犬になっていましたので、少し身体が弱ってきたなと思うだけで、そのまま様子を見守るだけに留めていました。

 しかし、その間に事態は進行し、悪化をたどっていました。

 そして、今年に入って、その右の後ろ足がまったく動かなくなりました。

 同時に、左足も、右足と同じようにまっすぐ伸びた状態になり、動くことができなくなりました。

pero-1
                                             朝起きてみると歩けなくなっていたペロ

 後ろ足がまっすぐ伸びてしまい、曲がらなくなっていました。

 いわゆる萎えた状態で、右足の方は感覚がまったくなくなっていました。

 よく見ると、両足とも細く、毛も生えなくなって、みすぼらしい足になっていました。

 毛並みも悪く、その表情は不安に満ちています。

 「これから、どうなるのか?」
 
 もっとも大切な後ろ足が動かなくなったことは、その神経系統にも重大な影響を与えていました。

 医者に相談しても、「手術は無理、打つ手はなし」と宣告され、いわば見放された犬になっていました。

 「それでは、このままじっと見守るだけなのか?」

 こう考えているうちに、ペロの状態は、さらに悪化の一途をたどっていきました。

 ペロも苦しみ、わたし(飼い主のOさん)と家族にも、それが降りかかってきました。

 「もう足は動かないのか?」

 わたしの脳裏には、小さいころのペロと遊んだこと、旅行に一緒に出掛けてペロが喜んだこと、そして毎朝の散歩で、その元気さに励まされたことなどが、走馬灯のように蘇ってきました。

 「なんとかしてあげたいのだが、どうしたらよいのか。ペロよ、私にも、それが解らないのだ!」

 (つづく)。