暗闇で床に落ちたお菓子を探していたこら、一転して電気が灯されると、未回収のお菓子探しが一斉に始まります。

 部屋の隅々まで、もうないかというほど探しまわります。

 そして、もうないということが解ると、互いの箱を見渡して、お菓子の数を確かめあいます。

 今回は、しらたまちゃん、ほの君、RIRIが3等分になったようで、不公平が起こらずに済みました。

 3人とも満足のようで、それよりも少なかったMIOも、それだけ多くのお菓子を見たことも盛ったこともなかったので、これも大満足でした。

 昨年よりもたくさん集めたRIRIさんに、その感想を聞きました。

 「今年は、怖くなかったよね」

 「こわくなかった」

 「頭にお菓子が落ちて来なかった?」

 「腕と肩に落ちてきた!」

 泣いてばかりいた昨年とは大きな違いでした。

 初めての経験になった「ほの君」も大満足のようでした。
 
 ここまでは、大きな競争でしたが、今度は、互いのお菓子を確認しながら、お菓子交換が行われます。

 互いに欲しいものがあった時には、この交換が成立します。

 こうして、ご本人らも、そして周囲の大人たちも大笑いし、楽しんで恒例の「お菓子まき」が終わりました。

 食べ残したお菓子は、それぞれが袋に入れて、まるで宝物のように思って持って帰ったようでした。

 2つ目のイベントは、蛍を見にいったことでした。

 蛍が飛ぶのを未だ見たことがないというので、私の相棒が車を出してくれました。

 その時は、すでに8時半を過ぎていましたので、そろそろ飛行時間が終わり、お休みになることでした。

 ーーー なんとか見つかるとよいのだが。

 「蛍、見えた?」

 「見えた!」

 「何匹?」

 「1匹」

 わずか1匹でも、実際に飛んでいるのを見て、とても喜んでいました。

 「それは、よかったね!」

 その時の様子をより詳しく尋ねてみると、次のようでした。

 「蛍は、夜の9時になったら飛ばなくなるそうだよ!」

 「どうして?」

 「どうしてかな? きっと眠くなるからだと思うよ」

 「今は8時55分、後5分で9時だよ!」

 「5分、5分は300秒だよ!」

 「どうして300秒だとわかったの?」

 「簡単だよ、5×60秒は300秒だよ」

 「ちべ(しらたまちゃんの愛称)は掛け算できるの?」
 
 「割り算以外はできるよ」

 「すごいね、そしてら10分は何秒?」

 すぐに回答がありました。
 
 「600秒」

 まるで遊びのように暗算ができるので、相棒が驚いていました(つづく)。
siratamachann-3
                        5歳のしらたまちゃん