乾いた砂に沁みこむ水、水を得た魚とは、このことでしょうか。

 お貸ししたマイクロバブル装置は、みごとに使いこなされました。

 かつて、同業者の方のところで同じ洗浄実験をしたことがありますが、その結果とはかなり違うものでした。

 さすが、コンテストにおいて日本一を争う方だけあって、その装置の使用法、仕上がり具合、従来の方法の問題点の改善法など、次々に新しい成果が生まれてきました。

 「なるほど、そうであったか。マイクロバブルのすばらしい作用が、あなたによってみごとに引き出されることになった!」
 
 

 
「ありがとうございます」

 「こちらこそ、感謝申し上げます。おかげで、これから新しい世界が開いていくことになります」

 「そうなるとよいですね。いや、きっとそうなりますよ!」


 これは、かつて同じ名称の「マイクロバブル装置」で、まったく結果を出すことができなかったPFさんにとっては、まさに「リベンジ」の瞬間でもありました。

 そこで、私たちも、この技術革新の内容を詳しく検討することにしました。

 それらは、主に次の3つにありました。

  従来の洗浄法は、洗剤を用いてゴシゴシと揉み洗いをする方法でしたが、この方法が根本的に革新されました。そのゴシゴシ洗いが不要になったのです。

 ②洗剤も一定量が必要でしたので、その削減は、洗浄力の低下を意味していました。しかし、その洗浄力のアップによって、その洗剤の大幅削減も可能になりました。

 ③仕上がりが、「ごわごわ」から「ふわふわ」になって、みごとに変化しました。

 これらの成果が、さっそく、地元のみんさんに普及されました。

 そして、この流れは、徐々に広く拡散し始めています。

 先日、そのPFさんから、新たな課題についての相談がありました。

 「どうでしょうか、今度、これまでとは異なる目的の装置を開発したいのですが、検討していただけますか?」

 「それは、とてもよい提案です。つい最近、あるテーマの装置に関する研究開発を終えたところですので、その成果を十分に適用することができます」

 こうして、PFさんとは、共に新たな世界へ漕ぎ出すことになりました(この稿おわり)。
minibara20160531
                          ミニバラ