ナノバブル、すなわちナノメートルサイズの気泡に関する最近の研究によって、その可視化された実像が明らかになってきました。

 しかも、それが、ナノバブルであるかどうかは、それを引っ掻き棒みたいなもので触って、その柔らかさを確かめて判定されているようです。

 なにせ、可視化された世界は、10のマイナス7乗前後の極微細な世界ですので、それを明らかにすることには人並み以上の苦心と苦労があったことが想像されます。

 これは、高さ11ⅿもある、しかも我国には2台しかない、高倍率の電子顕微鏡を用いて撮影されたものでした。

 これまでは、各種の計測装置によってナノバブルの存在が指摘されていましたが、それが実際の画像としても観察されるようになってきたのですから、これは重要な進歩ということができるでしょう。

 以下は、そのナノバブルの重要な性質として私が学ばせていただいたことです。

 ①ナノバブルのサイズは、その直径において180nm程度が多い。

 ②その数は、ほぼ一定で変化しない。

 ➂しかし、時間的経過に伴って、その数が減少するものもある。

 ④ナノバブルには「重要な効力」がある。

 ⑤ナノバブルの発生には、強力な運動エネルギーを必要としない。分子レベルの界面の変位によって生まれると考えられている。

 ⑥ナノバブルの生成においては、その発生装置の材質が重要である(それが何かは明らかにされていない)。

 これらの重要な性質を有するナノバブルですが、それは、マイクロバブルとの関係においては不明な点が少なくなく、それを明らかにしていくことが非常に重要であると思いました。

 そこで、その相互関係の世界に分け入る前に、上記の①~⑥についての率直な疑問点を示しておくことにしましょう。

 ①については、なぜ、そのサイズにおいて180nmが多いのかという興味深い問題があります。これは、何らかの形態で、ナノバブルが、ある意味で安定して形成されていることを示唆しており、その安定性因の究明が重要ではないかと思います。

 ②その生成数が、いつもほぼ同じということについても、①と同様の安定的な形成因が関係しているのではないかと推察されます。

 しかし、ここで、「ナノバブルの数があまり変わらない」という問題については、次の疑問が湧いてきます。

 1)一旦、ナノバブルが生成されると、それが、そのまま不変の状態として存在し続けるのか。そうであれば、ナノバブルは非常に安定して存在し続けることになり、それがナノバブルの各種の活性作用とどう結びつくのか、これらが不明である。

 2)実際には、常に動的変化を短時間で繰り返しているが、それが、数の計測において、そのように安定した数として認識されている、すなわち、「数は不変」と理解されるに至っている、このような可能性はないか。


 周知のように、水分子は相当高い周波数で振動していて、この現象とナノバブルは何らかの関係を有しているはずであり、これをどう考えればよいのか、この点も、上記に2)に関係する疑問点といえます(つづく)。
takesigenn
               国東の竹、京都でよく利用されているそうです。