PFさんの最大の特徴は、優れた専門的技術と卓越した技能を身に付けていることです。 

 しかも、日々研鑽し、全国的なコンテストにに挑戦し続けているのですから、その技術も技能も、常に実践的に学んでいくことができます。

 目の前に、新技術が現れれば、それを、どう最高度に駆使することができるのか、それが問われることになります。

 新技術は、最も先進的な分野に適用される場合が多く、そこから順番に流れていき、もっとも裾野の大きい周辺部へと広がっていきます。

 中核部から末端部へ、これが技術の普及していく流れの自然現象です。

  この過程で、それが、現場の技術と融合して、どう根付いていくかが試されながら、優れたものだけが残っていくという「淘汰」が起こります。

  
しかし、この普及過程においては、やや「困った現象」が起こってしまいます。

 それは、付随的に発生した模倣技術も入り込んで、それらにおいて、偽装や過誤、過剰の宣伝がなされることによって、さらには、過剰の高価格と低価格によって、市場が振り回され、いわば商品上の社会的混乱現象が進行していくからです。

 たとえば、以前には(1995年以前)、「微細気泡」と呼ばれていたものが、その後一斉に「マイクロバブル」と称されるようになりました。

 今では、「微細気泡」という用語は、ほとんど使われなくなりました。

 これは、様々な微細気泡を出す装置の名称が、「マイクロバブル」という新用語に置き換えられたからでした。

 そのために、何でもマイクロバブル、そしてナノバブルになってしまい、どれを信用したらよいかが解らなくなってしまうという現象が頻繁に起こるようになりました。

 PFさんが関係する業界においても、少し前に、マイクロバブル技術が、持ちこまれたようでした。

 そのマイクロバブルとは、見るからに白い泡で、それで毛穴の隅々まで洗浄ができるという謳い文句だったようです。

 すでに、この白い泡は洗浄に役立たないということは、大手企業の入浴装置に導入されて失敗済みのことでしたが、それが、その業界には生かされることはなく、「功利的な売り込み」に負けて、とうとう購入してしまったということが起きたようです。

 結果は、すぐに出て、その良否はすぐに解りますが、その時点では「後悔先に立たず」です。

 そのあまり、PFさんのところにも、加圧溶解式マイクロバブル装置が、部屋の片隅に放置されていました。

 高価な買い物なるのですから、よく調べてから購入するとよいのですが、日本人には、まだこの習慣が十分に身についていないのだと思います。

 そこで、その真偽の把握の仕方を、みなさんに伝授しておきましょう。

 ①インターネットを利用して、2、3の商品を調査してみてください。それらが、どれも同じ内容であることに気付かれることでしょう。この場合は、いずれも、怪しく、受け売りの宣伝をしていると理解してよいでしょう。

 装置は違っても、基本的には、同じマイクロバブルであれば効果は同じだという、謝った論調で説明されていることを見抜く必要があります。

 実際は、これとは逆で、装置が異なれば、出てくるマイクロバブルの性質は、みな異なる、これが真実です。

 ②一般に、模倣しかできない技術や装置は、その効能をひたすら宣伝するだけで、そこに科学的な根拠を示すことができません。それゆえに、科学的な説明や根拠のない主張や宣伝を信用することは避けた方が賢明です。

 ③実際に、技術適用の具体的事例が示されている場合には、その成果を比較することが重要です。なかには、成果の出ていない事例を成果が出ていると厚かましく宣伝している場合もありますので、その詳しい検証をなされてください。
 
 以上を踏まえて、決して後悔することがないようにしていただくことが重要です。

 そんなわけで、PFさんの業界では、ほとんど洗浄効果のない、加圧溶解式による「白い泡」のマイクロバブルが持ち込まれ、次々に、「期待外れの現象」が起きました。

 そのために、この業界におけるマイクロバブルの評判は地に落ちてしまっていました。

 マイクロバブル技術の創始者としては、これは看過できない由々しきことでしたので、これはいつか是正していかねばならないことであると思っていました(つづく)。
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 ミツバのクローバー