「長い間、マイクロバブル技術の動き、それから、先生の動きを、見聞きしてきて、私は、マイクロバブル技術で、世の中を変えることができるのは先生しかいないのではないかと思ってきましたし、今も、そう思っています」

 「そうですか。そういわれると恐縮しますが、そのように期待してくださることはありがたいことだと思っています」

 「いよいよ、先生の時代が来ようとしているのではないでしょうか」

 「真に微力ですが、そのみなさんのご期待に応えることができるようにしなければなりませんね」

  「ぜひ、よろしくお願いいたします」

 かれと別れた後、帰りの電車のなかで、その会話の数々を思いだしながら、つぎのような思いが湧いてきていました。

 --- このような方をマイクロバブルのよき理解者というのであろう。どのようにして、それに応えていくのか、来るべき新しい年は、ますます、そのことが実践的に問われることになるであろう!

 こうして、二人目の友人とも、「東京物語」に出てくる友人たちとは異なる次元の会話となりました。

 それから、今回の旅行における私の疲労は頂点に達していましたので、睡眠を十分にとり、とにかく身体を休めることに努めました。

 あいにく、孫たちも、伝染性の結膜炎にかかり、目を赤くして元気を無くしていましたので、ともに回復の数日間を過ごすことになりました。

 ところで、今回の旅における宿は娘夫婦のところにお世話になりましたので、可能な限り、その娘夫婦には気を使わせないように、迷惑をかけないようにすることにしました。

 その際、毎日の食事がもっとも問題になりますので、これについては、次の2つのメニューがよいと申し出ました。

 その第1は、甲府駅で売られている「たごさく」の「赤飯」です。これがとてもおいしく、甲府に行くたびに購入していましたので、今回も、これを購入して、ご飯のメインにしました。

 なぜか、この赤飯が、どこのものよりも美味しく、いつしか私の大好物の定番になってしまいました。

 第2は、生の「ほうとう」です。

 これは、うどんに似た食べ物です。うどんよりも「こし」があって、おいしく、野菜と一緒に煮込んで食べるようで、戦場での武田信玄たちの常備食であったと聞いています。

 この地元の名産を、私は鍋に入れていただくのが大好きで、朝は、その汁で「おじや」を作ります。

 この「赤飯とほうとうの鍋」があれば、それが毎日続いてもよいのですから、あれこれと食べる物を心配する必要がなくなり、互いに大変気楽になりました。

 これも、結果的に映画「東京物語」とはだいぶ違うことになりました(
つづく)。
 
siroiiku
白い菊