昨日のNHK「クローズアップ現代」を視聴した際の感想の続きです。

 この放送では、水産、農業、医療の分野における3つの事例が紹介され、この極微細気泡に関する技術が発展していることが示されました。

 そして、この技術が、わが国発のオリジナル技術として固有の発展を遂げてきたことも強調されていました。

 具体的には、本技術が、どこから生まれ、どのように発展しているかについて、より詳しい説明がなされていました。

 すでに、本技術は、私の関連だけでも、NHK「ニュース7」に3回、「おはよう日本」に3回ほど全国放送されていますので、NHKの専任キャスターとしても、そのことを踏まえての質疑をなさったのではないかと推測させていただきました。

 まず、本技術が、カキ養殖の改善によって初めて公表されたことが、その解説者からも紹介されました。

 番組で紹介されたのは、「地方のある方」という表現が用いられていましたが、それは誰もが知っていることなので、そのような表現を用いることには、何か「違和感」を覚えました。

 番組の終了後に電話をかけてこられた方も、そのような主旨のことを仰られていました。

 それから、解説用に示されたボードについても、やや誤りがありましたので、その点も指摘しておきます。

 この図は、横軸に、極微細気泡の直径が示されていました。

 その最大目盛りは、1/10mmで、それが右端にあり、左に行くにしたがって、その目盛りが小さくなっていて、それらの目盛りのサイズに応じて、それぞれの個別の現象が示されていました。

 その国内外で初となった極微細気泡の事例として、カキ養殖が、その右端にありました。

 すでに述べてきたように、その気泡のサイズは1/10mm程度ですから、この近くに、カキの図を持ってくるのは誤っています。

 なぜなら、このカキの養殖の際の極微細気泡のサイズは2/100mmですので、それに依拠するのであれば、もっと左側に、すなわち、その示された図であれば、真ん中あたりに配置される必要があります。

 しかも、その気泡のほとんどが収縮してナノサイズの気泡になっていきますので、そのカキの図は、左端まで長く引き伸ばされて掲示される必要があります。

 そして、本質的に重要なことは、この極微細気泡の技術が、その卵の段階から、どのように育てられ、そして、着実な発展を得てきたかの問題にあります。

 それを明らかにすることによってこそ、本技術が、わが国発のオリジナル技術として生まれ育ってきたことの意味と価値が明らかになるのではないでしょうか(つづく)。