国東の安岐港の魚の競りに、足しげく通っていると、おもしろい現象に出会うことがあります。

それは、魚の水揚げが多いときに起こりますので、これが「買い時」になります。

魚の水揚げが少ないと、当然のことながら、競り落とされる魚の値段は高めになります。

このようなときには、魚を買う量を控えめにします。

逆に、水揚げ量が多い時には、予め、トロ箱に入れられた魚をよく見ていて、どれを買うかの品定めをしておきます。

その際の選択の基準は、以下の通りです。

①なにか、珍しい魚、あるいは、大きなサイズの魚の場合、これが比較的高価の場合は誰も買わないので、残ってしまう。

②旬の魚で、手ごろな値段の場合、これについてはみなさんが競い合って買いますので、それに負けないように手配をする必要がある。

③競りの最後の方では、時々、なげやりの競りを行う場合があり、それを狙う。競り落とす業者は、すでに必要なものを買ってしまっているので、どうでもよい競りになる。なかには、冗談半分で、一箱100円という値段を付けてしまう業者もいる。

④一般に、競りの最初はまじめに競りを行うので値段が比較的高く、買い物客も、その競りに応じて早く欲しいものを買っていくので、競りが進むにつれていい加減になり、しだいに安くなっていく。
そして、上記③の場合が出現する。


このうち、「今日は、どれでいくか」を決めて対応することにしています。


この③のケースで、鯛を買った事例を紹介しましょう。いずれも体長30㎝前後の立派なものです。

競り落とす業者のいい加減さで安くなり、4枚で276円でした。

もちろん、新鮮で、刺身、粗の味噌汁、唐揚げ、鯛めし、パスタなどの料理になりました。

そして、まだ1枚残っています。
鯛
天然鯛

たまに、このような格安のケースがあり、こんな時は、真に得をした気分になることができます(つづく)。