「地域再生にはアイデアが必要だ」、たしかに、その通りです。地方に住んで、この課題に真正面から取り組んでみて、そのことの大切さを痛感しています。
その基本は、地域にある優れた資源を最高度に活かすことにあります。
その優れた地域資源の第1は人です。
これにふさわしい人とは、寝ても覚めても地域のことを考え、それを真正面から担っていこうとする方のことです。
このような方々は、どこの地域にいっても必ずおられます。
たとえば、つい最近の事例においても、瀬戸内市のX先生、この方は、私財を投げ打って、85mの巨大窯を建設し、古備前の復興とともに、備前焼の将来を背負われて新たな窯焼きに取り組まれています。
明日26日で、その窯焚きも終わると聞いています。1月4日の火入れ式から4カ月連続で燃やし続けてこられました。
焚いた薪は、赤松だけで10トントラック100台分、約30年の準備期間を経て、それこそ満を持して取り組まれた窯焚きでした。
この取り組みには、備前地方の再生とともに、その将来、すなわち次の500年が関わっています。
この成功が、次の500年にわたる備前焼の発展に結びつく、じつに壮大なプロジェクトです。中央において、このようなスケールで、物事が取り組まれているでしょうか。
「今だけ、自分だけ、金だけ」になっているのではないでしょうか。
この歴史さえも貫いていく壮大な取り組みの詳細については、別稿のシリーズで詳しく解説しています。
第2は、東広島におけるKさんの事例です。これも、旅日記のシリーズで紹介させていただく予定ですので、ここでは簡単に触れておくのみに留めておきます。
おまけに、私の後には、当時研究生であった㈱ナノプラネット研究所の由音社長の前でも、同じ2時間の大演説をなされ、鮮やかに記憶に留まった方でした。
このとき、貴方の考えは間違っている、大きなことを考えずに、小さくても採算性を確保できる方式がありますので、それを追究されてくださいと、素直に指摘させていただきました。
以来、苦節4年、その教えを忠実に守り、数々の試練を得て、とうとう成功を得るまでに至りました。
これを涙ぐましい努力、吉祥苦楽、というのでしょうね。
そして、この成功を踏まえ、Kさんは、これから大きく一歩を踏み出されようとしています。
地域の農業再生に、数々のアイデアを生み出され、それを実現しようとされています。
これこそ、本物のアイデアであり、再生の実現なのです(つづく)。
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