生物にやさしい、親和できる、これが、私たちマイクロバブルの最も重要な性質です。

もともと、私どもが生まれたときの身体の大きさは、25~30㎛(1㎛は千分の1㎜)です。

これは、生物の細胞の平均的大きさの約半分です。

しかも、私どもは、このサイズから大きくなるのではなく、逆に、ほとんどすべてが収縮していきながら成長を遂げていきます。

すなわち、私たちは、マイクロバブルからマイクロナノバブル(直径10㎛~数百nm)へ、そしてナノバブル(数百nm以下の気泡)へ変身していきます。

この収縮の過程で、私どもは、体内に小さくないエネルギーを蓄えることができます。

身体が小さくなっていっても、そこに宿るエネルギーは増大し、よりパワフルになっていくことができるのです。

もともと、生まれたときには、生物の細胞と同程度の大きさになっています。

そこから小さくなることでエネルギーを集中していくのですから、生物の細胞組織の各部分に何らかの影響を与えることができるのではないかと考えられていましたが、最近は、その秘密のベールが徐々に解き明かされているのではないかと思います。

とりわけ、私たちが注目しているのは、ミトコンドリアです。

古くは、もともと外にいた微生物が生物の体内に入り込んできて、このような細胞形成を行うようになったといわれています。

ここでは、生物の生命エネルギーの生産がなされていて、そのエネルギーの生産工場であるといわれています。

そして、ここでは、そのエネルギーを生産するために、ぐるぐると高速でタンパク質でできた機関が回転しています。

わが国の優れた学者の一人が、この回転するたんぱく質に目印を付けて写真撮影に成功した成果は、非常に有名です。

これは、いわゆる生物モーターといわれる機関の優れた機能の話です。

このぐるぐると回転する機構が、私どもが生まれるマイクロバブル発生装置の仕組みとよく似ています。

ところで、水の中で、ぐるぐると回転するとどうなるでしょうか。それを想像してみてください。

バケツに水を入れて、ぐるぐると手を回すと、そこには渦巻きができます。

手を強く回せば回すほど、その渦巻はより強くなります。

この回転数がさらに増えていくと、すなわち渦度が大きくなると、どうなるでしょうか。

この渦巻きの中心付近は凹面になり、その中心部から空気を吸い込むようになります。

この運動を横から、すなわち水中から観察すると、それは竜巻のように見えます。

その中心部では、柱状の空気の層が高速で回転しています。

水と空気が同時に回転すると、空気は中に集まり、水は外へ広がろうとします。これを遠向心分離作用といいます。

この作用が生まれることが、マイクロバブル発生の第一段階になります。

この気液二相の回転機構が、装置の大きさにこそ差はあれ、本質的な類似性があることに重要な特徴があるのではないかと推測しています(つづく)。
大根の花
                       庭に咲いただいこんの花