①小豆の洗浄

 ②小豆の灰汁取り

 ③小豆の煮込み

 ④餡づくり

 ⑤カステラ生地用の水づくり

 ⑥カステラ生地用粉との混合・撹拌による生地づくり


本日は、上記6つの工程のうちの2つ目、「小豆の灰汁取り」について解説を加えることにしましょう。

ここからは、Iむらもみじ饅頭屋さんの饅頭づくりに関わるノウハウの問題が出てきますので、それとは離れて、以下は、私自身の推測によるものですから、まず、そのことを断っておきます。

これまでの小豆の灰汁取りについて述べておきましょう。

これを調べてみると、次の2つの方法があります。

 1)水に浸す

 2)小豆を煮ながら灰汁を取る(「煮こぼし」ともいわれ、煮汁を捨てることをいう)


このうち、1)は、効果的な灰汁取りがなかなかできないとされ、2)の方法が一般的に普及しているようです。

これは、おそらく、1)の方法では、時間がかかり、灰汁取りも進まないことから、自然に、2)の方法で行うようになってしまったのではないかと思います。

しかし、2)の方法においては、灰汁の成分のみならず、小豆の中に含まれる栄養成分も一緒に出てしまうという問題が出てきます。

たとえば、水溶性のビタミンB1やB2などが出てしまう恐れがあります。

これでは、せっかくの小豆の良さがなくなってしまいますので、ここに小豆の料理法の難しさがあるようです。

さて、この灰汁取りは、マイクロバブル法においては、どうなるのでしょうか?

じつは、マイクロバブルの場合は、上記1)の段階から、決定的な違いが出てくることに重要な特徴があります。

これは、私自身が北海道産の小豆を用いて行った実験で確かめたことです。

同じ小豆を2つに分け、それぞれをボールに入れ、そこに、水道水と、その水で造ったマイクロバブル水を、小豆の2倍の容量の水を入れました。

そして一晩浸潤させてみると、この違いは一目瞭然でした。

前者においては、わずかに白い色の灰汁が出ていました。

ところが、後者のマイクロバブル水にいては、白い色の灰汁が水面全体に亘って大量に浮いていました。

「こんなに違うのか」と、私自身が吃驚したことを思い出します。

これほどまでに違うのであれば、おそらく、餡の味には相当な影響を与えるであろうと推察しました。

そのことは、煮た後の味でも確かめました。

そして、さらに吃驚したのは、マイクロバブル水に浸けた方は、その水がなくなって小豆のみになっていたことでした。

一方の水道水の方は、ほとんど同じ容量の水が残っていましたので、その違いにも、また吃驚したのでした(注(1))

ーーー これは、いったい、何なのか?

よく見ると、マイクロバブル水の方の小豆は、約2倍に膨れ上がっていました。

その後、他の種類の小豆や別の種類の豆についても試してみましたが、この傾向は変わりませんでした。

この灰汁取り促進現象は、なぜ起こったのでしょうか?

ここに重要な現象と課題が明らかになってきたと思いました。

これは、真にふしぎな吃驚現象でしたので、今後より深く科学的に検証すべき課題ではないかと思っています(つづく)。

広重金谷
                  広重東海道五十三次 金谷 大井川遠岸

注(1):この超高速旋回式マイクロバブル発生装置によるマイクロバブル水の造り方は、単純なマイクロバブルを発生法では得られませんので、参考までに、そのことを述べておきます。