マイクロバブルは、空気と水を材料として生成されます。
前者は、この地球上に無尽蔵に存在しています。また、後者も比較的大量に存在しています。
材料として、他にはなにも用いませんので、ある意味では、最もその存在が確保された究極の材料ということもできます。
しかも、空気は無料で自由に使うことができ、水も比較的安価に手に入れることができますので、だれでも、マイクロバブルを製造できる基本的条件を有しています。
古くから、この空気と水を材料にして、さまざまな技術が成り立ち、役立ってきました。
マイクロバブル技術は、この基盤の上に形成されようとしています。
しかし、その適用法が、従来の方法と同じであれば、その意味において、マイクロバブルをわざわざ「新物質」という必要性は、どこにもありません。
それでは、その空気と水を使ってマイクロバブルにすると、何が、どう変わるのでしょうか。
そして、マイクロバブルは、なぜ、「新物質」ということができるのでしょうか?
ここに、マイクロバブルに関する最初の重要な問題が横たわっています。
それでは、どう違うのかを具体的に考察することにしましょう。
その比較のために、従来よく用いられてきた気泡の代表として「ミリバブル(ミリメートルサイズの気泡のこと)さんに登場していただきましょう。
ミリバブルが水のなかで発生して、徐々に浮き上がっていく様子を想像してみてください。
このミリバブルのなかには空気が入っています。
周知のように、空気中には、窒素が78%、酸素が21%他が含まれています。
生物は、この酸素を必要としますので、この酸素不足を解消するために、古くから空気が用いられてきました。
そのため、少しでも酸素を効率よく溶かしたいという指向が生まれ、それに応えるために、微細気泡としてのミリバブルが登場してきたのでした。
ですから、マイクロバブルが登場する前、すなわち1995年以前においては、微細気泡といえば、ミリバブルのことだったのです。
おそらく、当時のミリバブル関係者にとっては、マイクロバブルの登場は、衝撃的な出来事だったのでしょう。
そのことは、私どもの装置の記事が、日刊工業新聞の一面トップ記事として掲載されたときの反響からも明らかなことでした。
ただ、この時は、気泡がマイクロサイズになると、それだけ、酸素の溶解効率が高くなるから、その溶解効率が飛躍的に向上する、このように受け留められた方が多かったようでした。
ところが、この考え方は、その後すぐに挫折してしまいました。
なぜなら、マイクロバブルの発生量は毎分1リットル程度しかなく、その発生の絶対量が少なかったために、その酸素不足を現場で改善することには結びつかなかったからでした。
もちろん、このマイクロバブルを新物質と呼ぶことはできませんでした。
そこで、改めて「マイクロバブルとは何か」が問われることになりました。
しかし、物事とはふしぎなもので、一方で期待していたことが実現されなくても、他方で、それ以上のことが起こりはじめたのでした。
今思えば、マイクロバブルの多様性が示されたことになりますが、じつは、ここに、マイクロバブルの最大の特徴が潜んでいたのでした。
そして、その特徴を生み出すマイクロバブルこそ「新物質」であると定義できるようになったのでした(つづく)。
北斎富獄三十六景 上総ノ海路
前者は、この地球上に無尽蔵に存在しています。また、後者も比較的大量に存在しています。
材料として、他にはなにも用いませんので、ある意味では、最もその存在が確保された究極の材料ということもできます。
しかも、空気は無料で自由に使うことができ、水も比較的安価に手に入れることができますので、だれでも、マイクロバブルを製造できる基本的条件を有しています。
古くから、この空気と水を材料にして、さまざまな技術が成り立ち、役立ってきました。
マイクロバブル技術は、この基盤の上に形成されようとしています。
しかし、その適用法が、従来の方法と同じであれば、その意味において、マイクロバブルをわざわざ「新物質」という必要性は、どこにもありません。
それでは、その空気と水を使ってマイクロバブルにすると、何が、どう変わるのでしょうか。
そして、マイクロバブルは、なぜ、「新物質」ということができるのでしょうか?
ここに、マイクロバブルに関する最初の重要な問題が横たわっています。
それでは、どう違うのかを具体的に考察することにしましょう。
その比較のために、従来よく用いられてきた気泡の代表として「ミリバブル(ミリメートルサイズの気泡のこと)さんに登場していただきましょう。
ミリバブルが水のなかで発生して、徐々に浮き上がっていく様子を想像してみてください。
このミリバブルのなかには空気が入っています。
周知のように、空気中には、窒素が78%、酸素が21%他が含まれています。
生物は、この酸素を必要としますので、この酸素不足を解消するために、古くから空気が用いられてきました。
そのため、少しでも酸素を効率よく溶かしたいという指向が生まれ、それに応えるために、微細気泡としてのミリバブルが登場してきたのでした。
ですから、マイクロバブルが登場する前、すなわち1995年以前においては、微細気泡といえば、ミリバブルのことだったのです。
おそらく、当時のミリバブル関係者にとっては、マイクロバブルの登場は、衝撃的な出来事だったのでしょう。
そのことは、私どもの装置の記事が、日刊工業新聞の一面トップ記事として掲載されたときの反響からも明らかなことでした。
ただ、この時は、気泡がマイクロサイズになると、それだけ、酸素の溶解効率が高くなるから、その溶解効率が飛躍的に向上する、このように受け留められた方が多かったようでした。
ところが、この考え方は、その後すぐに挫折してしまいました。
なぜなら、マイクロバブルの発生量は毎分1リットル程度しかなく、その発生の絶対量が少なかったために、その酸素不足を現場で改善することには結びつかなかったからでした。
もちろん、このマイクロバブルを新物質と呼ぶことはできませんでした。
そこで、改めて「マイクロバブルとは何か」が問われることになりました。
しかし、物事とはふしぎなもので、一方で期待していたことが実現されなくても、他方で、それ以上のことが起こりはじめたのでした。
今思えば、マイクロバブルの多様性が示されたことになりますが、じつは、ここに、マイクロバブルの最大の特徴が潜んでいたのでした。
そして、その特徴を生み出すマイクロバブルこそ「新物質」であると定義できるようになったのでした(つづく)。
北斎富獄三十六景 上総ノ海路
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