どうやら、先日、NEW FOOD INDUSTRYに掲載された論文の反響が出始めたようですね。

食品業界には、それこそ多様な食品が多数あります。

それらがマイクロバブルによって微妙に、そして高品質に変化する可能性がありますので、非常におもしろい分野ではないかと思われます。

さて、本日は、前回のもみじ饅頭の記事の続きです。

この饅頭づくりの主要な工程は、次の6つでした。

 ①小豆の洗浄

 ②小豆の灰汁取り

 ③小豆の煮込み

 ④餡づくり

 ⑤カステラ生地用の水づくり

 ⑥カステラ生地用粉との混合・撹拌による生地づくり


このそれぞれについて、より詳しく分け入ってみることにしましょう。

まず最初は、①の小豆の洗浄問題です。

小豆を顕微鏡で見たとしましょう。

その画像から、小豆にはたくさんの汚れが付着していていることを想像してみましょう。

この汚れは、簡単に洗い落とすことができないものです。いくら丁寧に洗ったとしてもしつこくへばりついている汚れです。

なぜ、この汚れは簡単に落ちないのでしょうか。

それは、その汚れが小さくなればなるほど、より電気的にプラスに高く帯電し、小豆の表面のマイ
ナス電位と互いに引き合っているからです。

これは半導体業界における有機物系の汚れの粒子を洗浄する時の問題とよく似ています。

この洗浄には、半導体表面と同じ電位を有するマイナス帯電の物質を持ってきて、それに付着さ
せて剥離させる方法が有効です。

これは小豆の洗浄においても同じことがいえ、小豆の汚れ(正に帯電)をマイナス帯電しているマイクロバブルで付着、剥離させて洗浄することが重要です。

マイクロバブルの場合、発生後のマイクロバブルのほとんどすべてが収縮し、その収縮過程において負電位を増加させるという特徴を有していますので、それだけ、小さな正電位を有する汚れに付着しやすくなります。

しかも、マイクロバブルは小さくて、どこにでも入っていって有機物に付着しますので、簡単に洗浄することが可能になります。

また小豆は大量にありますので、それを一挙に洗浄してしまわないと次の工程にはいけません。丁寧に洗おうとすればするほど時間がかかってしまいます。

ところが、マイクロバブルの場合は、マイクロバブルを大量発生させることができますので、その洗浄時間を一挙に短縮させることが可能になります。

たとえば、一粒の小豆に、100個の汚れが付着していたとしましょう。小豆の大きさを3mmとしますと、それを100で割れば、30㎛(マイクロメートル)になります。

この大きさは、マイクロバブルが発生した時に最も多く発生するマイクロバブルの大きさなのです。

しかも、このサイズのマイクロバブルは、およそ10秒間ぐらいで、一気にナノバブルにまで収縮していきますので、その過程で負電位を増加させていきます。

すなわち、汚れに付着し、剥離させやすくなるのです。

さて、もう一つの問題は、この洗浄の有無で小豆の味が変わるかどうかにあります。

ここが食品の特殊性といいますか、じつは、それが見事に味の変化として現れてくるのです。
こうなると、この洗浄の有無は、非常に重要な問題になります(つづく)。

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広重東海道五十三次 丸子 名物茶店