少し、心の余裕が出てきましたので、本シリーズを再開させていただきます。


日本三景のひとつに、「安芸の宮島」があります。


ここには、年間350万人の観光客が訪れます。


広島駅から電車で宮島口まで行って、そこからフェリーに乗り継いで宮島に渡ります。


右手の店屋が立ち並んだ賑やかな参道を歩くと、その奥に厳島神社があります。


平清盛が創った厳島神社は、海に面しており、その沖には大きな朱色の鳥居があります。


そしてここを抜けると大きな松があり、その傍に参道の出口があります。


通常の観光客は、この出口まで足を運ばず、そのまま来た道を帰っていきますので、この参道出口までやってくる観光客はほとんどいません。


その出口を出て、細い道を引き返して約2分のところにIむらもみじ屋の饅頭屋があります。

いわば、ここは裏手通りですので、ほとんど人気のないところの一角に、このIもみじ屋があります。


この饅頭屋のご主人から相談を受けました。


「私どもの饅頭づくりは、もうすぐ創業100年を迎えます。


この伝統を守り発展させたいと必死で頑張ってきました。


しかし、餡子の材料の北海道小豆が高くなり、今では赤字覚悟の経営が続いています。


はるかに安い中国産の小豆を用いると楽になるのですが、それでは伝統を守ることができません。


そこで、なんとか国産小豆を使って経営を成り立たせていきたいと思って、相談にやってきました」


「そうですか、それは大変ですな。お気持ちと覚悟のほどは解りました。


しかし、私は肝心のもみじ饅頭の作り方を知りません。まず、その作り方を教えていただけますか?」


こうして、やり取りが始まり、徐々に、その饅頭づくりの方法が理解できるようになった。


それらを大別すると、


 ①小豆の洗浄、煮込み、餡づくり

 

 ②カステラ生地づくり


 ③焼き


の3つの工程がありました。


何度も質問を繰り返しながら、饅頭づくりの理解を深め、最終的に行ったのは次の提案でした。


「大規模な設備を導入するのではなく、最小限の規模のマイクロバブル装置を導入することに留めましょう。そのかわり、装置を工場の真ん中において、可能な限り、すべての工程でマイクロバブルを使ってください」


(つづく)。


もみじ饅頭
                          Iむらもみじ屋のもみじ饅頭