食品と汚れの付着問題について、おもしろい話を紹介することにしましょう。

その対象はウニです。

生もので、壊れやすいものです。

しかも、その汚れが味に悪影響を与えます。

ウニを食べてみて、その味が、その良し悪しで異なることをよく理解されていると思います。

おいしいウニは甘く、独特の臭いと味がします。

以前に、銀座の「久兵衛」に出荷している業者から依頼があり、北海道の浜中町まで、その工場を見に行ったことがあります。

剥いたウニの汚れを取りたい、何とかならないかという相談でしたので、早速、剥いたウニをマイクロバブル水に浸けました。

するとどうでしょう。たちどころに、ウニに付着していた汚れが取れて一斉に浮上してくるではありませんか。

この汚れの取れた後のウニを試食すると、その洗浄前のウニとはまったく違っていました。

いやみや渋みが取れ、ウニ本来の味がそのまま出ていました。

この時は、「これで、よかったですね」で終わりました。

そこで、この問題をもう少し考えてみましょう。

ウニの餌は、コンブなどの植物、すなわち有機物です。

これをがりがりかじって食べます。

その際、その食べかすが身体のなかに残ります。さらには、昆布や海水のなかに含まれる汚れも殻のなかに残ります。

ですから、ウニが取りだされた時は、汚物が身に付着して出てきます。

これを海水で洗ってもなかなか落ちません。しかも、細かい汚れほど落ちにくく、それをさらに落とそうとするとウニが傷ついてしまいます。

そこで、なぜ、汚れはウニに付着しているのか、このことから考えていきましょう。

ウニと汚れ、これは異質のものですが、お互いに電気的に引き合っています。

有機物系の汚れは、一般にプラスに帯電しています。これに、汚れがくっつくということは、ウニ自身がマイナスに帯電しているということです。

たとえば、髪の毛の汚れは脂ですが、これがプラスに帯電していて、マイナスの髪の毛とよくくっつきあいます。

これと同じことで、ウニのプラスに帯電した汚れを落とすには、別のマイナスに帯電したものを持ってきて剥がすのが最も有効な方法です。

この重要な役割を演じるのがマイクロバブルです。

しかも、この場合、小さな汚れほどプラスの電位が高いので、落ちにくく、しっかり付着するようになります。

ですから、小さい汚れがなかなか落ちないのです。

ところが、都合がよいことに、マイクロバブルはあたかも自分で小さくなっていきますので、その過程で負電位を増加させることができます。

そうすると、この負電位増大が汚れを落としやすくし、さらに、別の効果も働いて汚れが落ちやすくなります。

しかも、マイクロバブルは小さいのでウニの中まで入って、その汚れを捉えることができます。

世の中には、ウニのように生で食べるものがあります。

その際、除菌が必ず問題になります。

マイクロバブルにはこの問題にも有効で、ほとんどの細菌類は、この汚れと同居して生息しています。

ですから、この汚れを除去すれば、一挙に細菌類も除去できるようになります。

このマイクロバブルの除菌効果についても注目しておく必要があると思います
(つづく)。
北斎 梅沢庄
                        葛飾北斎 富獄三十六景 梅沢庄