「マイクロバブルの物理化学的特性」において、最も重要な現象は、マイクロバブルの収縮運動です。
マイクロバブル発生装置(筆者によって「超高速旋回式」と呼ばれています)から発生したマイクロバブルのほとんどすべてが、この収縮を開始するのです。
この収縮の様子は、簡単に観察することができます。
マイクロバブルを水槽内で発生させて、その後ポンプの稼働を停止し、その水槽内のマイクロバブルの様子を光を当てて観察すればよいのです。
しばらくして、やや白っぽく見えていたマイクロバブルが収縮して、消滅し、水の透明感が増してくることが観察できれば、その収縮運動を見ることができたということになります。
ただそれだけの観察ですが、じつは、この現象に非常に重要な物理化学的意味が存在しているのです。
じつは、私がマイクロバブルのことを学会で発表し始めた1990年代の後半においては、マイクロバブルが収縮することを、みなさんはほとんど知りませんでした。
いわば、日本の研究者のみなさんは、大きく膨張する泡のみの研究をされていて、その泡が、まさか収縮するとは思っておられませんでした。
ですから、最初の発表からしばらくの間は、みなさんの反応は、唖然とされていたのでしょうか、まったくない状態がありました。
次に、その収縮するマイクロバブルの寿命が問題になりました。
なぜ、収縮するかという作用メカニズムについての究明は難しかったので、その収縮特性の解明を行う方が優先されたからでした。
その結果、収縮するマイクロバブルの寿命は意外と短いことが解ってきました。
たとえば、その直径が20μm(マイクロメートル、1マイクロメートルは1000分の1メートルです)、のマイクロバブルが収縮して消失、溶解するまでに、数秒間しかかからなかったのです。
この事実を踏まえ、これまでのことをやや整理しておきましょう。
1.マイクロバブルのほとんどすべては収縮する。
2.マイクロバブルの収縮時間は意外と短い。
この1の問題では、「収縮するか、しないか」が問題になります。
➊収縮するマイクロバブル
❷収縮しない気泡(マイクロバブル)
なぜかというと、この➊と❷では、その後に起こる物理化学的特性が本質的に大きな差異を有しているのです。
この❷の「収縮しない気泡」とは、「膨張する気泡」と言い換えることができます。
すなわち、気泡には、①収縮するマイクロバブルと②膨張する気泡の2種類があるのです。
マイクロバブルが登場する前には、この②の気泡のことばかりが研究されていましたので、「気泡には膨張する気泡しかない」という固定観念ができあがっていたのでした。
そして、そのマイクロバブルの登場は、その固定観念、いわば気泡の常識を打ち破る(ブレイクスルー)ことになりました。
この「非常識を常識化した」ことには、大変重要な意味がありました。
そして、気泡には、膨張する気泡のみでなく、逆に、小さくなるマイクロバブルというものがあることを知り、理解していただけるようになったこと、その非常識が世界中に広がっていったことにも、後に述べるように、非常に重要な意味と意義があったのでした(つづく)。
マイクロバブル発生装置(筆者によって「超高速旋回式」と呼ばれています)から発生したマイクロバブルのほとんどすべてが、この収縮を開始するのです。
この収縮の様子は、簡単に観察することができます。
マイクロバブルを水槽内で発生させて、その後ポンプの稼働を停止し、その水槽内のマイクロバブルの様子を光を当てて観察すればよいのです。
しばらくして、やや白っぽく見えていたマイクロバブルが収縮して、消滅し、水の透明感が増してくることが観察できれば、その収縮運動を見ることができたということになります。
ただそれだけの観察ですが、じつは、この現象に非常に重要な物理化学的意味が存在しているのです。
じつは、私がマイクロバブルのことを学会で発表し始めた1990年代の後半においては、マイクロバブルが収縮することを、みなさんはほとんど知りませんでした。
いわば、日本の研究者のみなさんは、大きく膨張する泡のみの研究をされていて、その泡が、まさか収縮するとは思っておられませんでした。
ですから、最初の発表からしばらくの間は、みなさんの反応は、唖然とされていたのでしょうか、まったくない状態がありました。
次に、その収縮するマイクロバブルの寿命が問題になりました。
なぜ、収縮するかという作用メカニズムについての究明は難しかったので、その収縮特性の解明を行う方が優先されたからでした。
その結果、収縮するマイクロバブルの寿命は意外と短いことが解ってきました。
たとえば、その直径が20μm(マイクロメートル、1マイクロメートルは1000分の1メートルです)、のマイクロバブルが収縮して消失、溶解するまでに、数秒間しかかからなかったのです。
この事実を踏まえ、これまでのことをやや整理しておきましょう。
1.マイクロバブルのほとんどすべては収縮する。
2.マイクロバブルの収縮時間は意外と短い。
この1の問題では、「収縮するか、しないか」が問題になります。
➊収縮するマイクロバブル
❷収縮しない気泡(マイクロバブル)
なぜかというと、この➊と❷では、その後に起こる物理化学的特性が本質的に大きな差異を有しているのです。
この❷の「収縮しない気泡」とは、「膨張する気泡」と言い換えることができます。
すなわち、気泡には、①収縮するマイクロバブルと②膨張する気泡の2種類があるのです。
マイクロバブルが登場する前には、この②の気泡のことばかりが研究されていましたので、「気泡には膨張する気泡しかない」という固定観念ができあがっていたのでした。
そして、そのマイクロバブルの登場は、その固定観念、いわば気泡の常識を打ち破る(ブレイクスルー)ことになりました。
この「非常識を常識化した」ことには、大変重要な意味がありました。
そして、気泡には、膨張する気泡のみでなく、逆に、小さくなるマイクロバブルというものがあることを知り、理解していただけるようになったこと、その非常識が世界中に広がっていったことにも、後に述べるように、非常に重要な意味と意義があったのでした(つづく)。
マイクロバブルを発生させて、そのポンプ稼働を停止させた直後の写真です。白い粒状に見えるのがやや大きめのマイクロバブルです。これらが、徐々に上昇しながら収縮し、しばらくして消えて無くなっていきます。右側には、マイクロバブル発生装置の一部が見えています。
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