この数日来、朝から夕方まで、それこそ終日、ビニールハウスのなかで作業をしています。当然のことながら、このハウスは温かかく、冬の寒風に晒されることがありません。
それに、植物のよい臭いと水の音がして、これが何ともいえない癒しの空間を形成させています。
第1、第2水槽をきれいに清掃し、そこにあった野菜をいったん第1水路に移植していたものを再度戻して、その再移植を終えました。
これに伴い、第1水路も整理するという作業も済ませました。
結果的に、第1水路が新たに増えましたので、全体としては、余裕が生まれてきました。
すなわち、野菜の面積に対して、水槽と水路の作付面積にかなりの余裕があり、これから、相当な数の野菜を新たに移植することができそうです。
いよいよ、何を植え、どう育てるかを問う段階に入りますので、それなりに好奇心を深めています。
さて、この一連のミニプラントづくりにおいて、植物のみならず、私自身のなかにも「重要な何か」が芽生えてきたような気がしています。
それは、「探究心に火がついた」とでもいいましょうか。
その重要な心の間隔を蘇生させたような気がしています。
ビニールハウスのなかで、ひとり作業を続けていて、よく若いころのことを思い出すようになりました。
ーーー そういえば、あの頃と同じだ。T高専に赴任した頃に、なにもない実験室で一人床に座り込み、この実験室をどのように作るか、そのことを考え続けたことがあったなぁー。
あの頃は、さしたる知恵もなく、どうしようかと思案し続けたことを思い出します。しかし、時間はたっぷりあり、それが解決の原動力になりました。
重要なことは、その行為を通じて「探究心」に火をつけることです。
これが可能になると、ああしてみよう、ここがダメだった、それならこうしよう、もしかして、こうではないのか、さらには、じつは、そうだったのかなどの想いが次々に湧いてきます。
結果的に、この積み重なりが何かを突き動かしていく、ブレイクスルーしていく、ここに「重要な何か」が隠されているように思います。
こうしてみると、「駄目かもしれないがやってみよう!」から始まり、「あれえー、意外と行けるのではないか」、「どこまで持っていけばよいのか?」、「次の課題は何か?」などを考えているうちに夢中になり、それに没頭する日々となりました。
そして、この間に得た知識と経験は少なくなく、おまけに、それを通じて、毎日美味しい野菜をいただく健康生活とは何かまで考えるようになりました。
これは、明らかに、物事がプラスの方向に周り始めた循環であり、おまけに、その探究心にまで火がついたのですから、感謝さえしなければならないことのように思われます。
次の火は何か、終日(ひねもす)、ビニールハウスのなかで考える日々が続いています。
つづく
サニーレタスの苗を植えた直後、2012年12月10日。マイクロバブル博士撮影。
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