マイクロバブルに関わる現象が、非常に広い分野で発生しています。それらの情報が時々刻々、私の手元に届きますので、とても賑やかです。

 おそらく、この百倍、千倍の新情報が飛び交う現実が、この世界に発生しているのだと思います。

 健康・医療、美容、食糧・農業、工業、環境・エネルギーなど、数え切れないほど広範な適用分野を抱えている、これが「マイクロバブルの世界」の特徴です。

 なにせ水や空気を用いる分野ですので、それが多いのは自然のことですし、人工的に液体や気体も自由自在に変えることもできますので、その可能性においては、「無限の広さ」を有しているといえるでしょう。

 ですから、そのジグソーパズルの広さにおいても「無限に近い」ものがあるといっても過言ではないでしょう。

 これらが、それぞれの分野で根付いて行く可能性がありますので、そこに確立されていく技術の体系も、無限に近いものとして育っていくことが容易に想像できるでしょう。

 この技術が、それぞれ個々の分野に適用され、その現実が始まり、そこにパズルの薄片(ピース)が形成されるのです。

 その形成の初期においては、「やってみたらよかった」という程度の技術的成功もあり、それでも、その効率がよければ、十分にそれが技術として成り立って行く事例も生まれます。

 ある企業の工場の排水処理などにおける成功は、そのレベルに属するものといえますが、それで企業が発展するんですから、そのレベルが低いものであるとはいえません。

 これで世界に誇れる技術にもなれる、それが立派な現実といえます。

 しかし、このレベルでは、逆に失敗となるケースも少なくありません。おそらく、成功よりも失敗の方が圧倒的に多いはずです。

 ジグソーパズルにおいても、薄片を握っては併せ、合わないと思ったら、次の薄片を合わせる、この作業の方が圧倒的に多いからで、形や色模様を考えて併せないと、気の遠くなるような整合性が求められることになります。

 その適用事例のパズルにおいて、成功と失敗のそれぞれの色が異なるとすると、その薄片の形において隣同士の整合性はあっても、その「成功の可否」で色が違うことで、その模様が合わないという問題が起こってしまうのです。

 さらに、これには人為的な要素や環境条件などが、その成功の可否に影響を与えますので、ある時は成功しても、時間や所が変われば同じように成功するとは限らないのです。

 マイクロバブルであればみな同じと思ってしまって、高い装置を購入して失敗し、どうしたらよいかと相談に来る会社が後を絶ちません。

 技術の創生記や未確立の時期においては、避けられない現象といえますが、それにしても、少し勉強すればわかることを、ほとんど勉強せずに、無批判的に受け入れてしまう傾向にはいつも戸惑いを覚えています。

 逆に、何かよさそうなので、あるいは、先生が初めて開発された技術なので、その一番大切なところを教えていただきにまいりましたという方々もおられます。

 この場合は、まだよい方ですが、それでも、帰り際には、「マイクロバブルのことをよく勉強されてください」とお願いすることにしています。

 こうして、無限に近い「マイクロバブルを用いた現場の事象」が、広くちりばめられた状態で存在しています。

 あたかも、広い体育館のなかで、トランプ大のパズルが散在している様子を思い浮かべるとよいでしょう。

 その床の下には、基礎構造がありますが、それが、マイクロバブルの技術に相当します。これがきちんと確立されて床を支える二重の構造になっている場合は、そこで技術的発展の可能性があります。

 しかし、その床と基礎がつながっていない場合には、まことに「心もとない状況」に陥ります。

 聞きかじりのマイクロバブルの効能をよりどころに、どのようなマイクロバブルであっても、その「機能性」は同じで、「みな優れている」という説もありますので、ここには、混乱が必然的に生まれてしまいます。

 目の見えない方々が、象を触って、それぞれの印象を述べ、それらを併せると、象とは全く異なる怪獣ができあがってしまうという、どこかの言い伝えの様とよく類似した現象が生まれてしまいます。

 その中には、「こう触ったので、これに違いない」と断言なさる方もでてきます。しかし、その正体が像であることを確かめている方にとっては、その怪獣ほど滑稽なものはありません。

 しかも、その怪獣がエイリアンのように、この世に存在していないものであればあるほど、その怪獣の存在を信じてみたくなる傾向があるようで、ますます、その滑稽さが増幅されてしまうようです。

 冷静に、その現実において発生した現象を冷静に、そして科学的に分析すれば、すぐに理解できることですが、なかなかそのようにはなりません。

 たくさんのジグソーパズルが体育館にちりばめられても、そのパズルの形と模様がぴたりと合致した事例は、そんなに多くはない、そのことに、少なくない方々が気づかれることでしょう(つづく)。


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