親子が知恵を出し合って、妖怪と立ち向かう、これは、それまでにない独創的なことでした。しかも、その鬼太郎の父親は、自分の目玉ですから、常に身体の一部として存在していますので、まさに一心同体の姿を体現していました。

 なぜ、このようなアイデアを思いついたかについては、その理由をよく知りませんが、今となっては、この親子一体となっての行動の意味は小さくありません。

 おそらく、漫画家として売れない時代においても、赤貧をつづけながらも漫画を書き続けたことから、自らが鬼太郎に乗り移り、それを助ける役目として、父親の存在を思いついたのではないかと思われます。

 漫画家として、ペンと自分の頭で漫画を書き続けたことが、そのアイデアの形成に役立ったのだと思います。

 こうなったら漫画を書き続けるしかない、この思いを何度も繰り返しながら、ペンを握ったのだと思います。

 この極貧の中で耐え抜いたことが、その後の力強さを養成させたのだと思います。

 なぜか、私には、この姿とこつこつと安打を打ち続けるイチローの姿が重なっています。彼は、10年目にしてかなり苦労をなされているようです。

 今日の時点では、残り試合数よりも多く安打を打たなければならない状況に追い込まれているようで、それを、これから自らの力で打開していくことで、それを抜け出すしかありません。

 彼は、今年のWBCであれだけの経験をしたのだから、なんでも乗り切れるといっていましたが、しかし、このような試練を迎えるようになるとは夢にも思っていなかったことでしょう。

 しかし、彼も人間だから、このような事態になっても、それに立ち向かって、こつこつと安打を打ち続けるしかないのだと思います。

 これは、どんな状況のなかにおいても、漫画を書き続けるしかない、水木しげるの状況とどこかで似ているような気がしていると思うのは、私だけでしょうか?

 おそらく、あのイチローですから、この状況を立派に打開していくものと思われますが、その暁には、前人未到の10年連続200安打の大記録が達成されることになります。

 これから、この大目標に立ち向かうイチローの姿から目を離すことができませんね。

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