29日から、長岡技術科学大学で第16回日本高専学会年会が開催されています。この日のハイライトは、日本高専学会奨励賞を受賞されたみなさまの講演でした。

 

大分高専卒業生の三浦望さんも、そのひとりでした。卒業の現在は、社会人として立派に働かれていますので、すっかり、社会人としての風格が出てきていました。

今年の3月のときは、まだまだ学生でしたので、それこそ元気のよい講演をなされていましたが、今回は、それに社会人としての堂々とした姿が加わり、文字通りの「威風堂々」という印象が加わりました。

受賞講演の内容は、学生時代に英語が話せず、その悔しさをバネにして、自ら進んで英会話の勉強をし、そして、古いミシンをタイに送って、現地の人たちと交流する先頭に立ったのでした。

ここでは、英語も通用せず、身振り手振りで、タイの方々との心の交流を行う大切さを学びました。そして、その経験が、シンガポールへのポリテク(高専に似ている学校)研修、さらには、そのポリテクの学生を大分に受け入れて交流をするという経験をなされました。

この過程で、彼女の自主性は見事に育まれ、言葉の異なる人々との間にあった壁を次々に突破していきました。

人が実践に基づいて成長するのは、このようなことかと思いましたが、その実物の彼女が目の前で堂々と話をして、大学や高専の先生方を感動させているのですから、これはとてつもない出来事でした。

講演が終わって、長岡技術科学大学の高専連携室長の原田先生が質問をなされました。

「あなたは、スライドの最後で、いつか、私が経験したことを、今度は自分が与えることができるようになりたいと書かれていました。普通、そんなことを書く学生や若者はほとんどいません。あなたがそのようにいっていることに、私は感動しました。実際に、どんなことを考えられているのですか?」

この鋭い質問に、彼女は、少したじろいでいたようでしたが、それは、自分の正直な感想であり、いつか、それを実現したいといわれましたので、原田先生も納得されたようでした。

あとで、原田先生と話をしたときに、この話になり、「それにしても、あのようにいえることがすばらしいですね」というと、彼も、「そうだ、そうですよ」と感心されていました。

三浦さんは、この春に高専を卒業されたばかりですから、20歳そこそこの年齢ですが、それにしても、若いから、あのように成長できるのですね(つづく)。

まず、最初に私が問題提起を兼ねた「たたき台」を示させていただき、それを踏まえて、各人が意見を述べ合うという方式で、会議が進行しました。

「高専生の技術力とは何か」、「教育目標はどのように達成されているか」、「日本では、なぜイノベーションが起きないのか」、「わくわくするような楽しさがない」など、日本経済や産業の現状に関する問題点が指摘されました。

    昨日のブログで、「世界を舞台にして若者が活躍できる環境づくり、これがいま求められていることだ」と書かせていただきましたが、すでに、そのような実践者が、三浦さんのように出てきている、これが現実だと思い、なんだか嬉しくなりました。

この彼女らを育てたのは、大分高専のK先生のグループです。この彼女の成長ぶりをだれよりも喜ばれたのは、このK先生方でした。

もちろん、このK先生と、三浦さんの件で、いろいろな話をし、たくさんのことを学ばせていただきました。K先生、どうもありがとうございました。

K先生、高専の未来は決して暗くないですね!(つづく)。

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