「山口県周南市のマイクロバブル博士に会いに行かれたのですね」
「はい,博士をはじめとして、みなさんとお会いすることができました。ところで、あなた方は、マイクロバブル博士の知り合いの方ですか?」
「ええ、マイクロバブル博士の奥さまとは、以前から親しくしていただいております。じつは、私が働いている職場に、奥さまが、ボランティアで毎月歌の指導に来て下さっています」
「あの、透き通るような、よく通る声をした奥さまですね」
「そうです。今風にいえば、『ゲゲゲの女房』ならぬ、『マイクロバブル博士の女房』とでもいいましょうか、とびきり明るい奥さまです」
「それで、マイクロバブル博士とは、どんな話をされましたか?」
「当然のことですが、マイクロバブル博士は、饅頭のことをよくお知りになっていませんでした。それでも、もみじ饅頭の実際の作り方については熱心に聞かれ、質問もされてきました。その態度で、あっ、この方は普通の学者ではないなと思いました」
「そうでしょう、なんでも、身近な問題として考えてくださるので、だんだん、そのペースにはまってしまい、知らず知らずのうちにファンになってしまうようです。
私のところにリハビリにこられるTさんが、それは、それは、マイクロバブル博士の大ファンで、毎日書かれているブログを印刷して、今日はこんなことを書いていたと、みんなで批評し合っています」
「そうですか、とにかく、あのブログはすごいですね。おかげで、全国の見知らぬ方から、ブログを読んで、お宅のもみじ饅頭を食べたくなったから送ってくださいという依頼が増えました。
マイクロバブル博士に感謝、感謝ですね。それにしても、毎日、あれだけたくさん書けますね!」
「そこが普通の人とはちがうところなのですよ。奥さまによれば、毎日、楽しく書かれているそうですよ!」
「そうでしょうね。楽しくないと、あのように毎日書くなんてことはできませんよね。それに、マイクロバブルのことを、私たちにわかりやすく書いていただけるので、すーと読めてしまいます」
「そこが違うんですよ。学者の文書というのは分かりにくいし、専門用語ができただけでいやになるのですが、マイクロバブル博士の場合は、それがありません。
それから、マイクロバブルを利用されている方々の話まで出てきますので、ついついうれしくなって読んでしまいます」
「よく話が合いますね。もうひとつ、マイクロバブルもみじ饅頭をいかがですか?」
「はい、ところで、マイクロバブル博士とは、初対面のときに何を話されたのですか?」
「肝心なことを話すことを忘れていました。マイクロバブル博士がもみじ饅頭の作り方を教えてくださいというので、これについては誰よりも詳しく話ができますので、それを丁寧に話をさせていただきました」
「それで?」
「まずは水の問題からでした。ここは小さな島ですから、昔から水がよくなく、これを何とかしたい、何とかできないでしょうかと尋ねました。それから、なんといっても小豆のことですね。
100年も続いてきた饅頭づくりですから、私は、北海道産の小豆にこだわってきました。少々高くても、味にこだわる、これがいわむらもみじ屋の伝統でした」
「なるほど、こだわっていますね」
「お茶を、もう一杯いかがですか?」
ご主人の真剣な話に、二人はますます身を乗り出してきました。もうこうなったら、お客さんはそっちのけ、その間は、奥さまの方がひきりなしに買いに来るお客さんに忙しく対応されていました(つづく)。
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